「ThinkPad P14s Gen 2(第11世代インテル)」は、多彩なラインアップをそろえるレノボ・ジャパンのノートPCだ。モバイルワークステーションモデルならではの安定性や信頼性、そして優れた入力環境は一般のビジネスシーンでも大いに役立つ。最新モデルを細かくチェックした。
レノボ・ジャパンの「ThinkPad P14s Gen 2(第11世代インテル)」は、14型液晶ディスプレイを搭載するモバイルワークステーションだ。最軽量モデルで約1.47kgのボディーに、Intelの第11世代Coreプロセッサや高速SSD、GPUにNVIDIA T500を採用するなど高い性能を凝縮している。ノートPCのハイエンドモデルよりも上位の位置づけとなる、ワークステーションモデルならではの高い信頼性、作業性、安定性、互換性も兼ね備える。
一方、ビジネスの現場では在宅ワークオンリーから、出社やテレワークを交えたハイブリッドワークに転換しつつある。日常的にビデオ会議が行われるなど、ノートPCで行う作業の負荷が増したことで、パフォーマンスや使い勝手に優れたノートPCの需要が増している。
ワークステーションならではの要素はビジネス向けのPCとしても魅力的に感じるが、実際のところはどうだろうか。実機を入手したので、じっくり見ていこう。
ThinkPadの上位モデルらしいマットブラックのボディーは、高い質感とソリッドな剛性感を兼ね備える。ボディーの厚さが約18.9mmとスリムで、重量は約1.47kg(最軽量モデルの場合)と、特別軽量というわけではないが、持ち運びは苦にならない。GPUやそれに伴う冷却機構を搭載している分、重量増は自明の理であろう。
米軍の調達基準として知られるMIL-STD-810Hに準拠した耐久テストを含めた、独自の厳しいチェックが実施されており、安心して持ち運んでの利用が可能だ。
バッテリー容量は50Whと一般的なモバイルPCよりも多めで、Core i5モデルで約14.6時間、Core i7モデルで約13.1時間(4K UHD液晶搭載モデルのみ約10.7時間、いずれもJEITAバッテリ動作時間測定法Ver.2.0)のバッテリー駆動が行える。1日のビジネスタイムを余裕を持ってカバーできるようになっている。
標準のACアダプターは、USB Power Delivery(PD)に対応した65W仕様だ。急速充電もサポートしており、パワーオフ状態なら約2.27時間でフル充電が完了する。
持ち運びに適したサイズ感と重さ、気兼ねなく使える頑丈さとロングバッテリーライフを兼ね備える点は、ハイブリッドワークを想定した場合にも大いに魅力的だ。
ハイブリッドワークにおいては、日常的に使用するPCのパフォーマンスが生産性に大きく影響する。写真や動画を扱う場面も増えてきており、「オフィスソフトの画面を共有しながらZoomやMicrosoft Teamsでリモート会議を行う」といったことも日常的になってきた。そのぶんPCの負担が増え、快適に作業するためのCPUやGPUのパワー、メモリ容量が必要になっている。
その点で、モバイルワークステーションであるThinkPad P14sが備える基本スペックはとても心強い。
開発コード名「Tiger Lake-UP3」で知られる、Intelの第11世代Coreプロセッサのモバイル向けCPUを搭載する。数年前のノートPCとは比べものにならないパワフルな処理性能を持つことに加え、メモリとストレージはBTOで柔軟なカスタマイズを行える。メモリは最大48GBまで、ストレージも高速なPCI Express SSDを最大2TBまで内蔵できるので、業務に最適な条件でオーダーすることが可能だ。
ちなみにThinkPad P14sは、ユーザーでも比較的簡単にメモリやストレージの増設/交換作業ができる構造になっている。こういった作業に慣れている人にとっては、見逃せないポイントだろう。
さらに、グラフィックス機能としては、CPU内蔵のIntel Iris Xe Graphicsに加え、NVIDIA T500(グラフィックスメモリは4GB)も装備する。
Webブラウザやオフィスアプリ、ビデオ会議ツールなどは内蔵GPU、クリエイティブアプリやCADツールなどはNVIDIA T500と、両者はアプリによって自動的に最適に使い分けられる。
NVIDIA T500はエントリークラスのGPUではあるが、NVIDIA GPUはクリエイティブやエンジニアリング分野で長年の高い実績があり、互換性、安定性の面で評価が高い。4GBの専用メモリを搭載しているためメインメモリの使用量を減らすことができ、GPUを活用した描画処理、アクセラレーションも快適に利用できる。
最近ではビジネスでの生産性を高めるべく、支給されたノートPCに外付けディスプレイの接続を推奨されるケースが多い。特にビデオ会議ではノートPCで映像を見つつ、液晶ディスプレイでメモ書きや議事録を取ったり、オンライン研修の動画を見ながら作業を行ったり、プレゼンテーション用の資料を作成したりと、デュアルディスプレイの効果は劇的だ。
従来のフルHD(1920×1080ピクセル)だけでなく、4K UHD(3840×2160ピクセル)以上の画面解像度を備えたディスプレイも安価になってきている。そのような高解像度ディスプレイを複数つないだ際も(本機は最大3台の外付けディスプレイを接続可能)、CPU内蔵GPUだけではシステムへの負荷が増えるが、NVIDIA T500を備えた本機であればそういった心配は避けられる。
なお、NVIDIA T500を搭載したThinkPad P14sは、ISV(独立系ソフトウェアベンダー)によるテストでアプリケーションとの互換性や安定稼働、高い運用性を評価され、ISV認証を取得している。プロユースの3D CADツールを利用した機構設計や建築など、描画の正確な互換性が求められる業務でも安心して利用することが可能だ。
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2022年6月22日