アスペクト比21:9で、3440×1440ピクセル(UWQHD)のウルトラワイド画面、曲面仕様の34型という新感覚モデルが「346B1C/11」だ。
UWQHDという解像度の情報量は、WQHD(2560×1440)に比べて横方向のみ約1.34倍多い。フルHD(1920×1080)に比べると約2.38倍の情報量がある。感覚としては、フルHDの画面を横に2枚並べたデュアルディスプレイ環境に近い。
横に長い画面は、ビデオ会議をしながら検索や入力を行う作業などで有効だ。Windows 11ではスナップ機能を用いてウインドウを画面内にスマートに整列できるため、複数アプリの同時利用を快適に行える。
また、複数の金融市場や銘柄をリアルタイムで監視するオンライントレード、クリエイティブアプリなどでも本機は有効だ。動画編集ではタイムラインのスペースを長くとれるため、拡大/縮小やスクロールの手間が大幅に減少する。
さらに、複数のPCでキーボードやマウスを共用できる「KVMスイッチ」、複数のPCの画面を分割して表示できる「MultiView」など、大きくワイドな画面を活用する機能も搭載されている。
デュアルディスプレイと違うのは、画面の間のベゼルがなく、シームレスに利用できることだ。スタンドもケーブルも1台分のみで済むため、省スペース効果は大きい。
さらにUSB Type-C、USBドック機能も装備しており、2画面相当の映像表示、ノートPCの充電(最大90W)、有線LAN(1000BASE-T)、4基のUSB(Type-A)周辺機器の接続まで、USB Type-Cケーブル1本のみでまかなえる。
内側に湾曲しているカーブドパネルを採用しているのもポイントだ。少ない視線移動で全体を見渡すことができるので、オンライントレードなどで全域を頻繁に見渡す必要がある用途でも疲労は最小限に抑えられるだろう。
大きな画面は広いスペースでのプレゼンテーション、複数人でのビデオ会議参加にも有効だ。スマートなビジュアルで見栄えも良いので、オフィスをコワーキングスペースとして位置づける、新世代型オフィスとの相性は抜群ではないだろうか。
これまで取り上げたモデル以外にも、多彩な法人向け液晶ディスプレイが用意されている。各モデルの特徴を見ていこう。
「243S9A/11」は、USB Type-CやUSBドック機能を備えつつ、標準的な23.8型でフルHD解像度の画面を採用したスタンダードモデルだ。スタンドは、高さ調整機能などを省いたシンプルタイプだが、VESA(100mm×100mm)対応のモニターアームも装着可能で、柔軟な設置にも対応する。
23.8型フルHDと標準的な画面スペックながら、USBType-CやUSBドック機能を搭載したモデルが「243B9/11」だ。65WのUSB給電に対応する。高さ調整、チルトやスイベル、ピボットに対応した多機能スタンド「SmartErgoBase」が付属する。
USBドックにWebカメラも内蔵したUSB Type-C対応の23.8型フルHDモデルが「243B9H/11」だ。カメラは約200万画素で、Windows Helloの顔認証にも対応しており、1度登録すればWindowsへのログオンもスマートに行える。高さなどが調整できる多機能スタンド「SmartErgoBase」が付属しているのもポイントだ。
23.8型よりもワンランク大きな27型画面でフルHD表示に対応した「273B9/11」。USB Type-C対応で給電は最大65Wまでサポートする。USBドック機能も内蔵している。スタンドは高さや角度を柔軟に調整できる「SmartErgoBase」が付属する。
27型画面で4Kの高解像度表示に対応したモデルが「279P1/11」だ。sRGB比でカバー率が約122%の広色域、約10.7億もの表示が可能で、色再現性に優れる。USB Type-Cでの90W給電、有線LAN対応のUSBドック機能など機能的にも充実している。
「439P1/11」は、42.51型で4K解像度を備えた超大画面モデルだ。90WのUSB Type-C給電や有線LAN対応のUSBドック機能も備える。2台のPCでキーボードなどを共有できるKVMスイッチや、最大4台のPC画面を表示できるMultiViewと充実した機能を持つのも特徴だ。
大画面モデルながらスタンドが中央に位置して設置しやすく、画面の角度を上下/左右さらには昇降も可能と細かな調整が行えるのも評価できるポイントだ。
リモコンも標準で付属しており、会議室でのプレゼンテーションもスマートにこなせるだろう。
最後に取り上げる「499P9h1/11」は、48.8型でアスペクト比32:9、5120×1440ピクセル表示というスーパーワイドな大画面に、最大65WのUSB Type-Cによる給電、Webカメラと有線LAN機能付きのUSBドックなど機能も充実したフラッグシップモデルだ。WQHDのパネル2枚分の超大画面は迫力満点で、プレゼンテーションやグループ会議でも活躍してくれるだろう。
これまで2台の液晶ディスプレイを利用していた人も、本機を導入することでさらなる省スペース化とすっきりとした配線を実現可能だ。新世代型オフィスのコワーキングスペースに据えれば、インパクト抜群だろう。
フィリップスはオランダに本拠を置くメーカーだ。環境配慮にシビアな欧州を拠点にしているだけに、近年関心が高まっているサステナビリティーやSDGsといった課題にも早くから取り組んでいる。
例えば液晶ディスプレイ製品についても、一部製品に添付していたCD-ROMを廃止してダウンロード提供に変更するとともに、発泡スチロールを使用しない製品パッケージの開発、導入を行っている。順次対応モデルを拡大しており、今後も取り組みを強化していくという。
環境に配慮している製品を使っていることは企業イメージアップにもつながるだけに、法人向けとしては留意しておきたいポイントだ。
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2022年12月22日