16型の大画面ながら、360度液晶ディスプレイが回転してさまざまなスタイルで利用できるノートPCが、エムエスアイコンピュータージャパン(MSI)の「Summit E16 Flip A13V」シリーズだ。その高い性能や洗練されたボディー、ペン操作などを実際に試した。
エムエスアイコンピュータージャパン(MSI)から登場した「Summit E16 Flip A13V」シリーズは、薄さが約16.85mmのスリムなボディーに16型の液晶ディスプレイを搭載したフリップタイプの2in1ノートPCだ。
大きな画面をマルチなスタイルで活用できることに加えて、CPUにはIntelの第13世代Coreプロセッサ(Pシリーズ)、GPUにはNVIDIA GeForce RTX 40シリーズ Laptop GPUと強力な基本スペックを備えており、幅広いジャンルを1台でこなせるオールラウンダーとして、これまでにない高いレベルに達した製品となっている。
本シリーズはGPUやストレージ、プリインストールOSが異なる4種類のバリエーションモデルが存在するが、今回はNVIDIA GeForce RTX 4060 Laptop GPU(グラフィックスメモリは8GB)と1TB SSDを搭載するWindows 11 Homeモデル「Summit-E16Flip-A13VFT-2103JP」の実機を入手したので、性能や使い勝手を検証しつつ、その魅力を見ていこう。
オールブラックのボディーは、何と言っても薄さが際立つ。具体的なサイズは、約358(幅)×258.55(奥行き)×16.85(厚さ)mmと、16型の大画面を搭載しているためフットプリントが大きいこともあり、より薄さが強調されて感じられる。
重量は約2.1kgだ。手に持って見るとズシッとした重厚さとともに、剛性の高さも実感できる。ボディーの頑丈さについては、開発段階で米軍調達基準の「MIL-STD-810G」に準拠したテストをクリアしている裏付けもある。
表面も質感高く仕上げられており、普通のPCとはひと味違った、画板のような雰囲気を持ち合わせている。
バッテリーは80Whと大容量を備えており、公称の駆動時間は最長で約10.5時間(JEITAバッテリ動作時間測定法Ver.2.0)と、実用十分な駆動時間がある。
ACアダプターは150W仕様で、独自形状の細い丸型端子を採用している。約53分間で最大60%まで、15分間の充電で最大1.5時間駆動できる急速充電にも対応する。
また、USB Power Delivery(PD)対応のUSB Type-Cポートも備えており、USB PD対応のACアダプターやモバイルバッテリーを活用した運用も可能だ。
薄型の2in1ノートPCながら、高いパフォーマンスを備えているのが本製品の特徴だ。
CPUはCore i7-1360Pを採用する。第13世代Coreプロセッサ(開発コード名:Raptor Lake)のモバイル向けの中でも上位に位置するモデルである。
性能優先のPコアを4基(8スレッド)と、電力効率優先のEコア8基(8スレッド)の合計12コア16スレッドで、最大周波数は5.0GHzというパワフルな構成になる。
ゲームやクリエイティブの体験は、CPU性能だけでなくGPUの性能も重要になる。本製品は外部GPUとしてNVIDIA GeForce RTX 4060 Laptop GPU(グラフィックスメモリは8GB)を搭載しており、その点も文句なしだ。
現行の本格派ゲームタイトルを快適にプレイできるゲーミング性能を備えるとともに、クリエイティブアプリでも、プレビューやレンダリング/エンコードの高速化、超解像処理やノイズ除去など、AIを活用したさまざま処理で高速化の恩恵を受けられる。
また、メモリは最新かつ高速なLPDDR5を32GB、ストレージはNVMe SSDを1TBと十分な容量を備える。ビジネス、ゲーム、エンターテイメント、クリエイティブと、あらゆるジャンルに対応できる基本スペックだ。
本製品は高性能なCPUとGPUを採用しているが、その本来のパフォーマンスを発揮するには、しっかりとした放熱が必要になる。薄型ボディーの製品は特に気になるところだ。
もっとも、その点はマザーボードやグラフィックスカード、ゲーミングノートPCで長年の実績があるMSIが特に得意とする部分である。冷却性能と静音性を両立させる冷却機構の設計においては定評のあるところだ。
本製品にも、このフォームファクターに最適化した強冷システム「Dynamic Cooler Boost」を導入しており、2基のファンと4本のヒートパイプを組み合わせて、効果的に放熱することができる。
性能よりも静音性を重視して使いたいという人もいるだろうが、そのあたりのケアも抜かりはない。MSI Centerユーティリティーにはユーザーシナリオとしてプリセットが用意されている。デフォルトではAIによって自動選択されるが、手動で性能優先(究極のパフォーマンス)や静音性優先(サイレント)も選べる。
続いて、液晶ディスプレイやインタフェース回りを見ていこう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
提供:エムエスアイコンピュータージャパン株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2023年6月3日