ベンチマークテストの結果を見てみよう。特に言及がない限り、Windowsの電源設定は「最適なパフォーマンス」、MSI Centerで設定できるシナリオは「究極のパフォーマンス」に設定している。参考として、2019年発売のゲーミングノートPCのスコアも掲載した。
CPUパワーがストレートに反映されるCINEBENCH R23のCPUスコアは、12721ptsだった。これはCore i7-1360Pとしても非常に良いスコアで、本製品の冷却設計の優秀さを物語っている。
CrystalDiskMark(ひよひよ氏・作)のスコアも、PCIe 4.0 x4対応インタフェースのSSDとして、上位に匹敵する性能がきっちりと出ている。
3DMarkのスコアからはグラフィックス性能の優秀さも分かる。最大グラフィックスパワーが55Wでも、このスコアを出せるNVIDIA GeForce RTX 4060 Laptop GPUの電力効率の高さをきちんと生かしている。
PCMark 10のスコアもご覧の通りで、日常操作(Essentials)、オフィス作業(Productivity)、コンテンツ制作(Digital Content Creation)、いずれの項目でも比較対象を圧倒している。
UL Procyon Benchmark SuitesのVideo Editingは、アドビのPremiere Proで編集したシーケンスをH.264とH.265エンコードで出力する内容だ。かなり時間がかかる処理だが、こちらも比較対象に対して大きくリードしており、クリエイティブ適性の高さが実証されている。
ビジネス/ゲーム/クリエイティブとオールジャンルで優秀なスコアを出しており、厚さ約16.85mmという薄型ボディーでこれだけのパフォーマンスを発揮できるのは、MSIの技術力のたまものだろう。
PCMark 10/Modern Office Battery Lifeは、Windowsの電源設定「トップクラスの電力効率」、MSI Centerは「バランス」、画面輝度50%で測定した。残量96%から3%まで7時間10分動作した本製品の動作音はどうだろうか。PCMark 10とFINAL FANTASY XIV:暁月のフィナーレベンチマークについては、MSI Centerの「バランス」「サイレント」のシナリオでも計測した。
「究極のパフォーマンス」でもむやみにファンを回すような傾向はなく、高負荷時の動作音も比較的マイルドだ。十分常用できるが、「バランス」ならばよりピークの動作音を抑えられる。「サイレント」であれば、高負荷時も静音なまま使い続けられるという結果だ。サイレントでもかなり健闘しており、これで十分という人もいるだろう。
発熱は放熱口があるヒンジ部を中心にあるが、手がよく触れるパームレストの温度は最高でも体温程度と、うまく処理されている。
Summit E16 Flip A13Vシリーズの魅力は、マルチなスタイルで活用できる薄型の2in1ノートPCでありながら、16型の大画面で、ゲームやクリエイティブ用途までハイレベルにこなす高い性能と機能性を兼ね備えていることだ。この性能や機能を保持しつつ、薄さ約16.85mmのコンパクトボディーに収めているのは見事といえる。
持ち運びもでき、キーボードやタッチ操作、ペン入力と入力手段も多彩で、まさに究極のオールラウンダーであり、「これさえあれば何でもできる」という内容だ。ハイブリッドワーク、エンターテイメント鑑賞、ゲームのプレイ/配信、YouTube動画の制作など、さまざまな用途で活用できるのはもちろん、複数の用途で欲張りたいというニーズにも応えることが可能だ。
また、これまで複数台のPCでやっていたことを1台で完結できる特性を生かしてワークフローを再設計することで、生産性や体験の大きな向上へつなげることも可能だろう。技術の進歩により実現した、これまでにないスタイルのPCだけに可能性は大きく広がる。
幅広いユーザーに訴求できる魅力を備えているモデルだが、特に新しいことに意欲的にチャレンジしたい人、創造性の高い人にはぴったりの製品だろう。
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