見やすい大画面でキー入力も快適で、必要なインタフェースは全て内蔵して長期保守も付けてほしい……そういった欲張りな要望をギュッと凝縮した15.6型ノートPCをエプソンダイレクトが投入した。新モデル「Endeavor NL2000E」「Endeavor JL2000」の魅力を聞いた。
エプソンダイレクトから登場した「Endeavor NL2000E」「Endeavor JL2000」は、豊富なインタフェースと光学ドライブを内蔵できるオールインワン仕様の15.6型ノートPCだ。
一般のオフィス用途に加え、特に医療系での導入実績がある「Endeavor NJ4400E」の後継となるモデルで、今回は設計を完全に一新し、フルモデルチェンジを果たした。
今回のフルモデルチェンジの狙い、こだわりポイントはどこにあるのか。医療や製造の現場で支持される理由はどこにあるのだろうか。長野県塩尻市にあるエプソンダイレクト本社で製品開発担当者と営業担当者に伺った。
―― Endeavor NL2000E/Endeavor JL2000の位置づけと、ターゲットユーザーを教えてください。
今井 Endeavor NJ4400Eの後継となる15.6型のスタンダードなノートPCです。Endeavor NL2000EがWindows 11搭載モデル、Endeavor JL2000がIoT OS(Windows 10 IoT Enterprise 2021 LTSC)搭載モデルです。
持ち運びを想定したものではなく、しっかりと見やすい大きめの画面を搭載していて、据え置きで使っていただくことを想定しています。これまでの実績としては、一般オフィス用途に加え、医療系(電子カルテやレセプトコンピューター)の方に多く導入していただいている他、製造業や官公庁のみなさまにも導入していただいております。本製品についても、従来製品と同様のお客さまをターゲットとして想定しています。既存のお客さまのご要望やご意見を反映し、より便利に使っていただける製品になっています。
―― 今回のフルモデルチェンジにあたり、具体的なテーマやコンセプトを教えてください。
野坂 コンセプトは、従来からの機能を継承しつつ、小型化を実現することです。従来製品を選んでいただいた理由として、有線LANの装備や光学ドライブの装備、ユーザーによるバッテリーの交換が可能、IoT OSの搭載がありました。これらの仕様は必須の部分として残しつつ、基本設計の刷新により、省スペース化やバッテリー駆動の長時間化、さらに画面の広視野角化やキーボードの改良などの基本的な使い勝手の部分まで、全面的なブラッシュアップを行っています。
―― 光学ドライブというのは、どのような業種で需要があるのでしょうか。
今井 電子カルテのデータ管理を光学メディアで行っているお客さまがいらっしゃいます。例えば、地域のクリニックからのレントゲン写真を大学病院に送る用途で使われるようです。
―― 画面解像度を2種類から選べますね。
野坂 フルHD(1920×1080ピクセル)の広視野角タイプと、HD(1366×768ピクセル)の2種類を用意しています。従来製品よりもヒンジの角度調整範囲も広くしていて、最大で150度(従来は135度)まで開くようにしました。そのため、より柔軟な使い方をしていただけるようになっています。医療の電子カルテを参照する際に立ったまま使うことがあったり、製造業では壁にPCを据え付けて使用することがあるようで、ヒンジを広く開きたいというご要望はいただいておりました。
―― HD解像度の需要もまだあるのでしょうか。
今井 お客さまの中には、HD解像度専用にアプリを設計している場合もありますし、表示される文字が大きい方がよいという場合や、導入コストを抑えたいというお客さまもいらっしゃいますので、選択肢として用意しております。
―― バッテリー交換式は継続されていますが、需要が大きかったのでしょうか。
野坂 そうですね。ここは従来製品から継続してほしいというご要望の強かったところです。バッテリーが着脱できない構造ですと、バッテリー修理のためだけに一度、PCをサポートセンターに送っていただく必要があります。PCが使えない期間が発生してしまうので、お客さま自身で交換できる構造というのは、業種に限らず高く評価をいただいている部分でした。本製品に関しても、省スペースとはトレードオフの要素になるため難しい要素でしたが、ビス止めという形にすることで最小限のスペースで交換可能な構造を維持しています。
―― USBポートはType-C含めて5基、有線LAN、SDメモリーカードスロットも搭載していますね。
今井 このあたりの仕様は、継続のご要望が大きかったところですね。無線LANも普及していますが、セキュリティ上の関係でどうしても有線LANが必要なお客さまもいらっしゃいます。USBのアダプターなどで対応できるといっても、管理の手間が増えてしまいます。
野坂 細かいところですが、有線LANについては実装方法にもこだわっています。スリムPCでよく見られるコネクターの開閉式ではなく、しっかりフルサイズのコネクターを実装するようにしており、ツメの向きについても、下向きだとケーブルが着脱しにくいということで、上向きでの実装にこだわりました。スペースがかさむところではありますが、使い勝手がおろそかになってしまっては本末転倒ですので、こういうところは妥協なくキッチリとしました。
―― 小型化と省スペース化のニーズは強かったのでしょうか。
今井 そうですね。あくまでも「必須の条件があって、その上で」という話になりますが、「小さい方がうれしい」というお声があったのは間違いありません。持ち運びで使われるというわけではないのですが、一般オフィス用途、あるいは医療系や製造業にしても、設置場所には限りがあります。デスクの上もそうですし、医療系ですと診療用のカートに乗せて病室を回診される場合でも、やはり小さく軽い方が取り回しはしやすいという事情があるためです。
―― 省スペース化について、具体的な目標値などはありましたか。
野坂 同等の装備を持つ他社製品より小さくするというのが1つの目安で、具体的な数字としては、従来製品から「フットプリント10%減」というのを掲げました。有線LANの装備、光学ドライブの内蔵、バッテリーの着脱機構という仕様はしっかりと残す必要がありましたので、機構をミリ単位で調整し、従来比で約90%と無事目標を達成することができました。
―― 従来製品に比べると、見た目もだいぶスッキリとしていますね。
野坂 そこも意識した部分です。従来製品はヒンジとベースボディーの隙間が空いていて、かなり無骨な外観だったので、今風のモダンな外観にすることを意識しました。カバーを開いたときに、ヒンジをベースボディーに潜り込むスタイルとすることでヒンジの隙間が見えず、視覚的にもよりコンパクトさを実感していただけるデザインとなっています。角の面の取り方など、細かい部分まで気を使っています。
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提供:エプソンダイレクト株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2023年9月18日