ベンチマークテストの結果を見ていこう。MSI Centerの設定は、特に記載のない場合はUserScenarioが「究極のパフォーマンス」、GPUモードは「ディスクリートGPUモード」で統一している。参考として2021年購入のゲーミングPCのスコアも記載した。
CPUのパワーをダイレクトに反映するCINEBENCH R23のCPUスコアは、一般的なゲーミングノートPCでは最新モデルでも1万4000〜1万9000pts程度であるところ、本機は3万1720ptsと突き抜けたスコアをマークしている。16コア32スレッドのRyzen 9 7945HXのポテンシャルをフルに発揮できていることが実証された形だ。
PCMark 10のスコアも極めて優秀である。比較用に掲載した旧世代ゲーミングPC(Core i5-11400H+GeForce RTX 3050 Ti Laptop GPU)のスコアを圧倒的に上回っている。
3Dゲーム系のテストの結果も文句ない。3DMarkでは、GeForce RTX 4070 Laptop GPU搭載機として、いずれも水準以上のスコアだった。レイトレーシングに対応した高負荷タイトルであるサイバーパンク2077のベンチマークテストでは、2560×1440ピクセルの「レイトレーシング:ウルトラ」設定で平均フレームレートが60fps以上と、快適なプレイができる水準だ。
また、eスポーツ大会でも使用され、高速フレームレート/高速リフレッシュレート環境が好まれるレインボーシックス シージでも最低フレームレートで240fpsを大きく超えるスコアを記録した。リフレッシュレート240Hz対応ディスプレイのスペックをフルに生かした、理想的な環境でプレイが可能なパフォーマンスを備えている。
ハイスペックのゲーミングノートPCで気になる、発熱の処理も優秀だ。高負荷時は排気口のある奥側を中心に温度が高くなるが、ボディーの手前側に伝わらないよううまく分離されている。手がよく触れるパームレスト部分は全域で30度を下回る温度のままで、終始快適に使用できた。放熱システムは極めて優秀といえる。
動作音については、User Scenarioが「究極のパフォーマンス」ではピーク時には大きな音になるが、「バランス」にすれば高負荷時もかなりマイルドになる。ベンチマークのスコアは「バランス」でも大きくは違わないため、終始「バランス」で利用しても良いし、MSI Centerに用意されている「Gaming Mode」を活用して、ゲーム時のみ「究極のパフォーマンス」設定で利用するのも良いだろう。
Alpha 17 C7Vシリーズの魅力は、ベンチマークテストでも実証されたパワフルなパフォーマンスと迫力の大画面、そして優れたコストパフォーマンスだ。
CPU/GPU/画面/キーボードなど、ゲーミング体験に強く関わる部分は文句なしに豪華だ。その一方、インタフェースやWebカメラなどゲームとは関連の薄い部分を手堅くまとめることで、うまくコストを抑えている。その結果、ゲームを主目的としたユーザーにとってはコストパフォーマンスが高く、満足度の高い内容のモデルに仕上がっている。
今回の評価機である上位モデルの実売価格は33万円前後、GPUがNVIDIA GeForce RTX 4060 Laptop GPUに、ストレージが1TB SSDになる下位モデル(Alpha-17-C7VF-3039JP)は実売28万円前後で販売されている。併せて検討するとよいだろう。
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