目まぐるしく変わる“AI×IT”の今を知るチャンス 12月5日開催「Lenovo Tech World Japan '23」の見どころをチェック!(1/2 ページ)

レノボ・ジャパンとレノボ・エンタープライズ・ソリューションズが12月5日、AIとITの利活用方法を講演と展示で紹介するイベント「Lenovo Tech World Japan '23」を開催する。この記事では、先んじて米国で開催された「Lenovo Tech World '23」の見どころと、日本でのイベントの“オススメ”セッションを紹介する。

» 2023年11月10日 10時00分 公開
[笠原一輝PR/ITmedia]
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 Lenovoは10月24日(現地時間)、米テキサス州オースティンで年次イベント「Lenovo Tech World '23」を開催した。本イベントでは、NVIDIAのジェンスン・ファンCEO、AMDのリサ・スーCEOなど豪華なゲストを迎えた基調講演「AI for All」を始めとして、社会のさまざまな分野で浸透が進むAI(人工知能)とIT/ICTの“今”を体感できる講演や展示が行われた。

 そして12月5日、その日本版となるリアルイベント「Lenovo Tech World Japan '23」がANAインターコンチネンタルホテル(東京都港区)で開催される。本イベントでは、米国で実施されたイベントの内容をカバーしつつ、日本におけるAIやIT/ICTの最新情報を一挙に得られる。AIの利活用や、IT/ICT機器やサービスに関する最新情報を知りたい経営者や情報システム担当者(情シス)にとって、見逃せないイベントといえる。

 本稿では、米国でのイベントで行われた講演におけるトピックを紹介しつつ、日本で見るべき“オススメ”セッションを紹介する。

Lenovo Lenovo Tech World Japan '23がリアル開催される

AIの浸透を加速する「生成AI」 加速ゆえの課題も

 現在IT業界では「生成AI(Gen AI/Generative AI)」がブームとなっている。 従来のAI技術は、ブームになったとしてもIT業界の中にとどまっていた印象もある。しかし、今回の生成AIは、IT業界の“外”からも大きな注目を集めている

 LenovoのヤンCEOは「AIは我々の産業や生活をよりインテリジェントに変えていっている」と指摘する。生成AIはコンテンツを作る過程だけでなく、ビジネスパーソンの仕事プロセスにも変革をもたらし、よりスマートかつインテリジェントな生活を実現する可能性があるのだ。

ヤンCEO Lenovo Tech World '23の基調講演に登壇したLenovoの ヤンチン・ヤン会長兼CEO

 そうした生成AIを支えているのが、従来の「マシンラーニング(機械学習)」や「ディープラーニング(深層学習)」と呼ばれる技術である。両者は従来から存在する技術だが、昨今の生成AIは、より大規模な「基盤モデル(ファンデーションモデル)」を使って提供されている。代表的なものとしては、OpenAIの言語系の生成AI「GPT(Generative Pre-trained Transformer)」や、Stability AI、CompVis、Runwayの三者が共同公開している画像系の生成AI「Stable Diffusion」が挙げられる。

 こうしたファンデーションモデルを利用する生成AIでは、より巨大なパラメーターを利用して学習が行われる。ゆえにより高機能なAIを提供できるのだが、その分学習するデータ量が膨大となり、より高い演算(コンピューティング)能力も求められる。そのため、現状ではファンデーションモデルの学習/推論処理はクラウド(インターネットサーバ)上のサーバで行われることが多い。

 さらに、企業が生成AIを利用する場合は学習/推論に使われるデータや、そこから生成された結果(データ)に対する法的な問題を意識せざるを得ない。他者が権利を持つコンテンツやデータを不正に利用して学習が行われていた場合は、生成AIの出力結果に対して著作権侵害、あるいは不正競争の指摘を受ける可能性がある。

 視点を変えると、自社が権利を持つコンテンツやデータが意図せず学習に使われてしまうリスクもある。自社のデータを一般に公開する場合は、そのデータが適切に取り扱われているかどうか、確実に確認する必要がある。

ファンCEO 米国の基調講演でゲストとして登壇した、NVIDIAのファンCEO(左)
スーCEO 同じくゲストとして登壇した、AMDのスーCEO(左)

 このような懸念に対して、Lenovoはどのような“答え”を持っているのだろうか。

AIは「プライベート」「パーソナル」へと変化していく

 Lenovoのヨン・ルイCTO(シニアバイスプレジデント)は、「ファンデーションモデルには大きく『パブリック』『プライベート』『パーソナル』の3種類がある。現状ではパブリックの活用は進んでいるが、今後はプライベートモデルとパーソナルモデルのモデルがより重要になる」と語る。

 パブリックモデルは、インターネット上の情報を収集して学習を進める。それに対して、プライベートモデルは自社が持つデータを“閉じた”環境で学習させるもので、企業での生成AI利活用には欠かせないものだ。そしてパーソナルモデルは、PCやスマートフォンといったエンドユーザーが持つデバイス上のデータを使って学習を行うものだ。

 それぞれ長短があることもあり、ルイCTOは「これら3つのモデルを柔軟に組み合わせた『ハイブリッドAI』になっていくだろう」とも述べた。

3つのモデル ファンデーションモデルの3つの体系
ルイCTO 大規模学習モデルである「ファンデーションモデル」について語るルイCTO(右)

 プライベートモデルについては、使い方次第で汎用(はんよう)的なデータを用いるパブリックモデルよりも“強力”な生成AIを構築できる。自社内での利活用だけでなく、自社の顧客により進んだサービスを提供するための一助にもなりうる。

 これまで、企業における生成AIといえば、パブリッククラウドかSaaSを活用して使うことが多かった。しかし、昨今はオンプレミスで運用できる生成AIソリューションも充実してきている。Lenovo Tech World '23でも、LenovoがNVIDIAと協力してAIソリューション「NVIDIA AI Enterprise」をユーザーに提供することが表明された。

 パーソナルモデルについては、AMDを皮切りにIntelもPC向けCPUに「NPU(ニューラルプロセッサ/推論演算エンジン)」を搭載する動きを見せている。NPU搭載で先行するQualcomm製CPU(SoC)を含めて、ローカル環境でAIを高速に稼働させる素地は整いつつある。データをデバイスにしか置いていない場合でも、それを外部(≒クラウドサーバ)へ出さずにAI処理を行えるようになるので、情報の外部共有に敏感なユーザーでも生成AIのメリットを享受できるようになる。

ファンデーションモデル 3つのファンデーションモデルを従来のアプリなどの組み込んで利活用することが重要だとルイCTOは語る

 このように、今やAIのアーキテクチャは「クラウド一辺倒」から、企業向けはオンプレミス(ローカル)やプライベートクラウドベースに、そしてPCではローカルベースに変わりつつある。そうなると、サーバやPCの処理能力の高さが重要さを増す。

 しかし、「AIを業務に利活用するにはどうすればいいのか?(そもそもできるのか?)」「AIを快適に使えるサーバやPCはどんなものか?」といった悩みを抱えている経営者や情シスも、少なくないはずである。

 その悩みを解決する場として活用したいのが、12月5日に開催されるLenovo Tech World Japan '23だ。

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提供:レノボ・ジャパン合同会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2023年12月5日