「Centrinoの登場に匹敵する変革」──AIエンジンを搭載した「Core Ultraプロセッサ（Meteor Lake）」がついにベールを脱いだ（1/2 ページ）

[PR／ITmedia]

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　インテルがクライアントPC向けとして「インテル Core Ultraプロセッサー（開発コード名：Meteor Lake）」を発表した。次世代プロセス技術「Intel 4」によって開発されたこの最新CPUは、グラフィックス性能や電力効率が大幅に向上したとともに、クライアントPC向けとして初めてAIエンジン（NPU）を搭載している。

「インテル Core Ultraプロセッサー（開発コード名：Meteor Lake）」の特徴

　まさにこれからのAI時代にふさわしいプロセッサに仕上がっているといえるが、インテルがAIにかじを切ったのは、同社が単なる半導体メーカーにとどまらないという意思の現れでもある。

　インテルは2023年6月、共同創業者の一人だったロバート・ノイス氏の言葉をもとにしたコーポレートスローガン「素敵なことをはじめよう（Do something wonderful）」を一新し、「始まりはインテルと（It start with Intel）」と改めた。

　2021年にパット・ゲルシンガー氏がCEOに着任して以来続く、同社の事業変革を象徴する出来事だったが、インテル日本法人でマーケティング本部長を務める上野晶子さんは「本質的な意味は大きく変わらない」と説明する。

　「従来のコーポレートスローガンは、素敵なことをインテルと一緒に始めていきましょうと語り掛けるものでしたが、新しいコーポレートスローガンも本質的な意味は同じです。インテルはこれまで、単に半導体を製造・販売するのではなく、インテル製品を使う人たちが求める価値を理解して、今までよりも幸せに、豊かになることを目指してきました。しかしながらこれはインテルだけでは決して成し得えないことであり、インテルのテクノロジーを採用するパートナーが付加価値を提供するからこそ実現できるものです。この考えは、新しいコーポレートスローガンでも全く変わっていません」（上野さん）

　そんな新しいコーポレートスローガンのもと、具体的にどのような活動を行ってきたのか。上野さんは2023年を次のように振り返る。

　「まず『PCを選ぶ、カスタムする楽しさを取り戻したい』という思いでキャンペーン施策に取り組んできました。『自分にとって本当に最適なPCとは何か』をきちんと考えて選べるように多種多様な職業の人たちの事例を紹介するとともに、最適なPCをカスタムできる楽しさ、安心感を提供するために、PCパーツを取り扱う店舗様向けに『マイスター研修』もスタートさせました。さらにゲーミング領域におけるコミュニティーサイト『RUGs』やクリエイター、学生をサポートする『Intel Blue Carpet Club』を通じた支援活動にも取り組んできました」（上野さん）

2023年に実施したキャンペーンの一部

　そして未来に向けたものとしては、「AIがもたらす価値」を追求することに注力してきたと説明する。

　「インテルは、AIがもたらす価値を“クラウド”“IoT”“PC”の3つに分類しており、これまでの進化ではそれぞれ“生産性”“効率性”“コスト”の観点から価値が生み出されてきました。しかし今後は、これまでを超えるAIの英知が新たな価値をもたらすことになるでしょう。そうしたAIの機能を備えたPCが、未来を創り出していくわけです」（上野さん）

インテルの上野晶子さん（マーケティング本部長）

“Core Ultra”の可能性「インテル、AI入ってる。」

　2023年12月に正式発表した「インテル Core Ultraプロセッサー（開発コード名：Meteor Lake）」は、まさに未来を創り出していくために生まれた最新のCPUだ。上野さんは「1990年代にインターネットが登場し、2000年代にモバイル利用へシフトさせた『Centrino』の登場に匹敵するほどの変革であり、新しいCPUを搭載したAI PCがパラダイムシフトを起こすことは間違いありません」と断言する。

　「AI PCは、これからの可能性をどのように広げていくかという視点で考えていくことが重要です。インテルはそれをハードウェアとして実装しましたが、可能性を広げられるかどうかはアプリケーション開発者の方々にかかっています」（上野さん）

　インテルはそうしたアプリケーション開発を支援するための場を用意することにした。それが「Intel AI PC GARDEN」と呼ばれるDiscordコミュニティーの創設だ。

アプリケーション開発を支援するDiscordコミュニティー「Intel AI PC GARDEN」について

　「Intel AI PC GARDENには、いろいろな“タネ”を持った人たちが集まってインテルの土壌を利用し、さまざまなビジネスやサービスが芽吹いて花開く場所になってほしいという意味を込めています。AI開発者やスタートアップ企業向けにはインテルのAIツールキット『OpenVINO』を使用した最新技術・ベストプラクティスを学び合う場を設け、知識の共有やディスカッションが行える専用のDiscordメッセージサービスも立ち上げる予定です。『インテル、AI入ってる。』というメッセージを打ち出したいのですが、（こうした取り組みなどを通じて）人間に対する愛情みたいなものはずっと言っていきたいと思っています」（上野さん）