基調講演の終了後にオープンした展示会場では、レノボが提供するPC/サーバ/エッジデバイスの他、そのハードウェアと組み合わせて使えるソフトウェアソリューションなどが披露された。
PC関連では、この9月に発表されたばかりのCore Ultra 200Vプロセッサを搭載した「ThinkPad X1 Carbon Gen 13 Aura Edition」が注目を集めていた。本機はIntelとLenovoが長期間に渡り開発してきた知見が反映されており、ユーザーがより快適にノートPCを使える仕組みが詰まっている。
また、有機EL(OLED)パネルを採用することで、歴代のThinkPad X1 Carbonシリーズとしては最軽量の約986g〜(最軽量構成)を実現していることも特徴だ。多くの参加者が触ったり、持ったりして試している様子が印象的だった。
他にも、AMD Ryzen AI PRO 300シリーズプロセッサを搭載した「ThinkPad T14s Gen 6 Strix Point」や、QualcommのSnapdragon Xシリーズを搭載した「ThinkPad T14s Gen 6 Snapdragon」なども展示されて、3つのSoCベンダーのCopilot+ PCが勢ぞろいしていた。
檜山氏の基調講演で紹介された「Lenovo AI Now」の実働デモが行われていた他、ThinkPadを開発している大和研究所のエンジニアが開発している「レノボ自社構築型RAGチャットボット」も紹介されていた。こちらはRAGを実装したチャットボットで、ローカル動作することが特徴だ。資料などを参照しつつ、ユーザーによりカスタマイズされた形でチャットボットが利用できる様子を確認できた。
サーバ機器のエリアでは、レノボ・エンタープライズ・ソリューションズが提供するサーバ「ThinkSystem」の主要製品を紹介していた。ThinkSystemはAMDの「EPYCプロセッサ」、Intelの「Xeonプロセッサ」といったサーバ向けのCPUを搭載した製品が用意されている他、最大8基のGPUモジュールを搭載できるGPUサーバも取りそろえている。自社のAIアプリケーションのニーズにあったシステムを選べることが魅力といえる。
今回のイベントでは、レノボが「Lenovo Neptune」(レノボ ネプチューン)と呼んでいる水冷システムが広いスペースを取って展示されていた。Lenovo Neptuneは10年以上にわたり研究/開発を重ねてきたもので、現行のThinkSystemでは第6世代Lenovo Neptune水冷システムが発表されている。
CPUやGPUをより効率よく冷却することで、半導体が本来持っているパフォーマンスをより発揮しやすくなると共に、冷却コストを抑えることができ、PUE(電力使用効率)を下げることができるという。
エッジ向け製品「ThinkEdge」では、NVIDIAのGPUを利用した画像認識を実現する小売店向けのシステムなどが動態展示されていた。イベントによって展示テーマを微妙に変えているとのことだが、今回は「イベントに来場した参加者の性別などを画像認識を通して判別する」というデモが行われていた。
この他、IT担当者の業務をデジタル化する「Care of One」のデモなども行われており、多くの来場者が足を止めてデモに見入っている様子などが印象的だった。
本イベントでは、展示会と並行して基調講演で紹介されたハードウェアやサービスを“深掘り”して紹介する分科会(ブレイクアウトセッション)も実施された。分科会は先着順の事前申込制で、ほとんど全てが満席だった。そのため、当日会場にいた人でも、目当てのセッションを聴講できなかったというケースもあったそうだ。
しかし安心してほしい。レノボはこのほどLenovo Tech World Japan 2024の基調講演と分科会のオンデマンド配信を開始した。目当てのセッションに当日参加できなかった人はもちろん、時間の都合で当日来場できなかった人も、簡単な登録をすることでオンデマンド配信を視聴可能だ。
詳しくは、Lenovo Tech World Japanの公式サイトを参照してほしい。
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提供:レノボ・ジャパン合同会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2024年12月29日