多くの人は、ゲーミング用として用意したPCを他の用途でも活用することがあるだろう。資料作成のような仕事用途や、写真や動画の編集といったクリエイティブ用途など、使い方は人それぞれだ。
先述した通り、M27UP ICEはゲーミングディスプレイとして優秀だ。しかし、普段使いや仕事、クリエイティブな作業には向くのだろうか。
結論からいうと、ゲーム以外でも快適に利用できる。本製品は約10億色(10bit)表示に対応している上に、Webやデジタル機器で使われる使われる色域規格「sRGB」は128%、デジタル映画で使われる色域規格「DCI-P3」は98%をカバーしている。色再現性の高さが求められるプロフェッショナルユースでも十分に活用できる。
実際に筆者もレンズ交換式カメラで撮影した約4000万画素超の撮影データの編集に本製品を使ってみたが、普段使っている出荷時色補正済みディスプレイと比べても発色は遜色なく、4K解像度のおかげで細部の修正といった細かい作業も快適に行うことができた。
さらにPCで映画を見る人にうれしいポイントとして、本製品は「VESA DisplayHDR 400」に準拠するHDR表示にも対応している。映像編集でも、表示性能に不満は出ないはずだ。
最近は据え置きゲーム機やPC向けのゲームでもHDR表示に対応するタイトルが増えている。本製品でHDR表示対応のゲームを幾つか遊んでみたのだが、映像のダイナミックレンジの広さは、映画視聴/ゲームに普段使っているTVと同じかそれ以上で、レビューのためのテストであることを忘れ、思い切り楽しんでしまった。
ゲームはもちろんクリエイティブ用途にも幅広く使えるM27UP ICEだが、実はまだまだ便利な機能を備えている。
先述の通り、本製品は映像入力の1つにUSB Type-C端子を備えているが、この端子はUSB PD(Power Delivery)による電源供給(最大45W)とUSBホストにも対応している。DisplayPort Alternate ModeとUSB PDに対応するUSB Type-C端子を備えるノートPCを持っている人は、「映像」「電源」「周辺機器」を一気につなげられる。
また、本製品のUSBハブ機能はいわゆる「KVM(Keyboard/Video/Mouse)連動」にも対応している。PCやゲーム機などを2台同時につないでいる場合、共用するUSBデバイスを本製品につないでおけば、映像ソースの切り替えに合わせてUSBデバイスの接続先も切り替わる。
USB PDとDisplayPort Alternate Modeに対応するUSB Type-C端子を備えているノートPCであれば、USB Type-Cケーブル1本で「映像」「電源」「周辺機器」を一気につなげられる。本製品に付属するスタンドは、台座の部分の設置面積が小さく、厚みも約2mmと薄い。取り付けもツールレスで行えるため、いざ買った後に組み立てができないといった心配もない。
スタンドはディスプレイ部の上下/左右の調整と角度調整に加えて、ピボット(縦旋回)にも対応している。ピボットは縦に長いWebページや資料の閲覧時に便利なだけでなく、M27UP ICEがゲーミングディスプレイであることを考えると、縦長のシューティングゲームを遊ぶ時にもいい。
M27UP ICEはゲーミングディスプレイに求めている性能、機能をこれでもかと詰め込んだ1台だ。デュアルモードによって解像度とリフレッシュレートを切り替えられることで画質重視のゲームはもちろん、競技性の高いゲームにも対応できる。
ゲームプレイを助けてくれる便利な機能も豊富で、苦手なシーンを有利にこなせる場面も増えるだろう。ゲームをより楽しみたいならぜひ活用したいところだ。
また、ゲーム以外の通常のPC利用からクリエイティブ利用まで、4K解像度や発色豊かなパネルの組み合わせは幅広いシーンで重宝する。
ゲーミングディスプレイというジャンルでありながら、あらゆる使い方ができるM27UP ICEは、実売価格が8万円前後とスペックの割に手の届きやすい価格であることも魅力だ。気になる人はGIGABYTEの公式サイトでチェックしてみてほしい。
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