「40万円未満」で全額経費に! 特例改正で買いやすくなった「DAIV Z6/Z4」を徹底比較(3/3 ページ)

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» 2026年08月25日 18時00分 公開
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「DAIV Z6」「DAIV Z4」の性能をチェック!

 外観と装備を見たところで、DAIV Z6DAIV Z4の実力をベンチマークテストでチェックしてみよう。なお、DAIV Z6ではNVIDIA Studio Driverを適用した状態でテストを行っている。

CINEBENCH R23/CINEBENCH 2024

 両モデルでまず目を引くのが、CPUの性能だ。

 「CINEBENCH R23」のマルチコアスコアは、DAIV Z4が1万8049ポイント、DAIV Z6が1万4910ポイントだった。一方、シングルコアスコアは、DAIV Z4が1991ポイント、DAIV Z6が1910ポイントとほぼ互角である。この傾向は、テスト内容がより高負荷となっている「CINEBENCH 2024」でも変わらなかった。

 単純なCPUコアを比べると、計14基を備えるDAIV Z6(Core i7-13700H)の方が有利だが、DAIV Z4(Ryzen AI 9 365)は10基のCPUコアが全て性能重視となっている。このことと、CPU自体の世代差が相まってDAIV Z4の方がスコアで勝利した――そう見ればよいだろう。

CINEBENCH R23の結果 CINEBENCH R23の結果
CINEBENCH 2024の結果 CINEBENCH 2024の結果

PCMark 10

 PCの総合性能を測る「PCMark 10」では、総合スコアがDAIV Z4の8728ポイントに対して、DAIV Z6は5%ほど高い9156ポイントとなった。

 スコアの内訳を見ると、表計算や文書作成を含む「Productivity」が1万6021ポイントに対して1万8797ポイント、写真編集やレンダリングを含む「Digital Content Creation」が1万291ポイント対1万1407ポイントと、DAIV Z6が勝利している。これは外部GPUの効果が大きい。

 一方で、外部GPUの性能が影響しづらい「Essentials」では1万944対1万177ポイントとDAIV Z4が勝利を収めている。“制作寄り”の処理になるほど、DAIV Z6の優位性が増す構図といえる。

PCMark 10の結果 PCMark 10の結果

3DMark

 3Dグラフィックスのベンチマークアプリ「3DMark」でGPUのパフォーマンスをチェックしてみよう。

 詳細なスコアはグラフを参照してほしいが、主要なテストではDAIV Z6のスコアはDAIV Z4のスコアの3〜4倍程度となった。3Dレンダリングや3Dゲーミングでは、DAIV Z6の外部GPUの存在が大きなプラスになっている。

 念のために実際のゲームをベースとするベンチマークアプリも複数試してみたが、スコア差は3DMarkと同様の傾向だった。DAIV Z4(Radeon 880M)は日常作業や写真編集には十分だが、そこを主戦場にする性能ではない。

3DMarkの結果 3DMarkの結果
ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー 「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク」の結果(1920×1080ピクセル/最高品質)
FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION 「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK」の結果(1920×1080ピクセル/高品質)

AI性能はどうか?

 クリエイターの道具としてローカルAIが現実味を帯びてきた今、AI処理の性能は機材選びの新しい物差しになりつつある。そこで総合ベンチマークアプリ「UL Procyon」から、画像生成とローカルLLM(大規模言語モデル)のAIベンチマークを実行した。

 まず画像生成AIのテスト「Procyon AI Image Generation」(Stable Diffusion 1.5 Light)を、DAIV Z6DAIV Z4のそれぞれで最速になる形式で実行してみた。画像1枚当たりの生成時間は以下の通りだった。

  • DAIV Z6(外部GPU利用時):2.167秒(1万4421ポイント)
  • DAIV Z4(NPU利用時):9.512秒(3414ポイント)
  • DAIV Z4(内蔵GPU利用時):15.340秒(2037ポイント)

 DAIV Z4はNPUを使うとGPUよりも高速だ。「NPUは省電力重視で速度が出ない」「GPUはパフォーマンス重視で速度が出やすい」と思っている人もいるかもしれないが、実は処理によってはNPUに投げた方がより高速だ。Ryzen AI 9 365のNPUの価値を、具体的な数値で示せた格好だ。

 NPUに処理を振ることができた場合、生成を回しながら他の作業をCPUやGPUに任せることができるのも利点だ。ただし、NPU実行時はNPUに最適化されたモデル(w8a16)を使っており、GPU用のモデル(fp16)と演算精度が異なる点は注意したい。

 その上で、外部GPUを備えるDAIV Z6のパフォーマンスは“別次元”だ。DAIV Z4のNPU利用時のさらに4倍超の速度で生成をこなせる。画像生成を仕事のワークフローに組み込むなら、この差は制作時間に直結する。

Procyon AI Image Generation Procyon AI Image Generation(Stable Diffusion 1.5 Light)の結果

 次に、ローカルLLMによる文章生成パフォーマンスをテストする「Procyon AI Text Generation」を試してみよう。今回は両モデルで同じエンジン(ONNXRuntime-DirectML 1.20.1)で計測している。

 結果だが、いずれのモデルでもDAIV Z6はDAIV Z4の3倍程度の速度でトークンを生成していた。これはDAIV Z4の外部GPUのメモリ帯域幅が、DAIV Z6の内蔵GPUのメモリ帯域幅の約3倍ということで、おおむね理屈通りの結果となっている。

 「DAIV Z4のローカルLLMは実用にならないの?」と疑問に思う人もいるかもしれないが、そんなことはない。人が文章を読む速度はおよそ毎秒10〜15トークンに相当するとされている。DAIV Z4における「Llama 3.1」(80億パラメーター)の処理速度は毎秒13.43トークンで、文章を読むスピードとほぼ同等なので、対話が十分に成り立つ。これを約1.14kgの小型なノートPCでできるのはすごい。

 ただし、応答が始まるまでの時間(TTFT)は両モデルで“桁違い”の差がある。入力が2000トークン級(日本語の長文書類に相当)になると、DAIV Z6は0.62秒で応答が始まるのに対し、DAIV Z4では11〜13秒待たされる。

 長い資料の要約を日常的に回すならDAIV Z6がお勧めだが、移動先での相談相手ならDAIV Z4でも十分、という整理になる。「速さのZ6、身軽さのZ4」といったところだろうか。

Procyon AI Text Generation Procyon AI Text Generation(ONNXRuntime-DirectML 1.20.1)の結果

バッテリー駆動時間はどう?

 最後に、バッテリー駆動時間を比較した。PCMark 10内にある「Modern Office Battery Life Test」でバッテリー残量100%から強制的に休止状態に入るまでの時間は、DAIV Z4が13時間39分、DAIV Z6が8時間42分と、Z4が5時間近く長かった。

 DAIV Z4は、電源のない場所で丸一日作業する日でも現実的に乗り切れる水準である。本体の軽量さと合わせて、外に持ち出したくなる。

 とはいえ、DAIV Z6も外部GPUを搭載している割には長いバッテリー駆動時間を確保している。たまの外出で使う程度なら十分だ。

Modern Office Battery Life Test PCMark 10 Modern Office Battery Life Testの結果

“40万円未満”を経費算入できるメリット

 冒頭で少し触れた、「少額減価償却資産の特例」について少しだけ詳しく話をしておきたい。

 日本の税制では、個人事業主における所得税の「青色申告」、あるいは中小企業等(※1)における法人税の申告において一定額未満の減価償却資産(少額減価償却資産)を取得した場合に、限度額(年間300万円)の範囲内であれば全額を「経費」として算入できるという特例が設けられている。

(※1)中小企業等の場合、資本金または出資金が1億円以下かつ従業員が400名以下の中小企業者のみ対象となる

 少額減価償却資産には1件当たり「10万円以上30万円未満」という金額制限が設けられているが、2026年度の税制改革において2029年3月末までの期間限定で上限額が『40万円未満』に引き上げられた。この一時的な引き上げは、昨今の物価高などの影響でPCを始めとする高額な事務機器が30万円未満で調達できない(調達できても質的に不十分な)ケースが増えたことが背景にあるとされる。

 この新しい上限額は2026年4月1日以後に取得し、事業の用に供した資産から適用される。よってこの8〜9月に購入して使い始めれば、2026年分の確定申告でも適用可能だ。ただし、経理処理における「取得価額」の算定方法が“税込み”の場合、税込み価格で40万円未満となることと、取得した資産(今回であればPC)は取得した年内に使い始めないといけないことに注意が必要となる。「年末に駆け込みで購入して、箱に入れたまま年を越す」ことはできない。

 本制度の適用にあたっては、国税庁の最新情報や顧問税理士によく確認/相談してほしい。

特例 2029年3月末の特例措置として、少額減価償却資産の上限額が「40万円未満」に引き上げられている(出典:中小企業庁

まとめ:「DAIV Z6」と「DAIV Z4」はどちらがお勧め?

 ここまでDAIVブランドのノートPCを2モデルチェックしてきたが、その選び方はシンプルだ。

 動画編集や3DCG、画像生成といったGPUを使う制作が仕事にあるならDAIV Z6をお勧めする。外部GPUの“威力”を存分に生かせるからだ。グラフィックス性能とローカルAIの実行速度で3〜4倍の差があり、大きな16型ディスプレイも制作用途にピッタリである。

 一方で、「書く」「作る」「移動する」が中心の働き方なら、DAIV Z4がよい。単なる下位モデルではなく軽さに全振りしながら、純粋なCPU性能とバッテリー駆動時間に優れている。

 マウスコンピューターの直販サイトではBTOによる構成変更も可能だが、少額減価償却資産の特例を使うつもりならいったん標準仕様で購入して、メモリやストレージの増設/換装は後から行うことをお勧めしたい。特にDAIV Z6は、税込経理を採用しているとBTOをした瞬間に特例の対象外となってしまう。

 なお、DAIVブランドには今回の2台以外の選択肢もある。ノートタイプでは14〜15型台の「DAIV S」、16〜18型の「DAIV N」の各シリーズがあり、据え置きで良ければミニタワーやフルタワーといったデスクトップモデル、より本格的なワークステーションモデルもある。

 さらに2026年8月には、DAIVブランド初のミニPC「DAIV CX」が発売予定だ。Ryzen AI MAX+ 395とメモリ最大128GBを搭載するローカルAI処理特化型のPCで、本記事で触れたローカルLLMをデスクで本格的に回したい人には気になる存在だろう。

正面から並べる DAIV Z6(左)とDAIV Z4では、一回り以上サイズが異なる

 最後にPCの“買い時”にも触れておきたい。

 PC業界では今、メモリ価格の高騰が進んでいる。これはAIデータセンターにおけるメモリ需要の高まりの影響を受けたもので、価格の正常化は早くても2026年末、現実的には2027年以降となる見通しだ。つまり、現状では「待てば安くなる」というPC購入のセオリーが成立しづらい

 冒頭の問いに戻ろう。9〜10月の繁忙期を今の機材で乗り切れるか――答えに迷いがあるなら、GPUの力を外に持ち出せるDAIV Z6、外に出ることが多いアクティブなクリエイターなら、約1.14kgで1日中動くDAIV Z4を検討してみてほしい。

 繁忙期が終わった頃に「あのとき更新しておいて良かった」と思える選択肢が、40万円未満という枠の中にそろっている。

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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2026年9月30日