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WPSで難しい無線LAN設定にさよなら!?――コレガ「CG-WLBARGPXW-P」“簡単設定”の統一化始まる(3/3 ページ)

無線LANの設定を簡便化する独自規格が乱立する時代は、近い将来終わるかもしれない。WPSの登場によって……

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WPSによって設定が簡易化されたCG-WLBARGPXW-P、今後の普及に期待

 このように、WPSと同等の機能を備えたCG-WLBARGPXW-Pは、無線LANの設定が実に簡単に行えるため、初心者でも扱いやすい無線LANルータに仕上がっている。ただし、CG-WLBARGPXW-Pの無線LANの設定内容については、いくつか気になる点もあった。まず、2つの方式によって自動的に設定される暗号化方式がWPA-PSK(TKIP)になることだ。これは、アクセスポイント側がWPA/WPA2-PSK(AES/TKIP自動)の設定になっており、クライアント側が最も接続性の高いモードとしてWPA-PSK(TKIP)を選ぶためだが、付属の無線LANカードと組み合わせるのだから、一番強固な暗号化方式のAESに設定してほしかった。

 また、アクセスポイント側のPINコードと自動的に設定されるWPAのPSK(Pre Shared Key)が同一という点も意見が分かれる点に違いない。確かに、この2つが同じ値に設定されているおかげで、後からWPS非対応の無線LAN機器を手動設定で追加する場合、本体側面のPINコードをPSKとして入力すれば、WPSでセットアップした既存のネットワークへ手軽に組み込むことができる。この仕様は、ユーザーの利便性を考慮した選択と言える。

 とはいえ、数字8桁しかないPINコードをPSKとして流用する仕様は、セキュリティ重視のユーザーにとって疑問を感じるかもしれない。より万全なセキュリティを目指すならば、英数字と記号を組み合わせたより長いキーに設定することをおすすめする(JEITAは13文字以上、できれば20文字以上のPSKを推奨している)。

 いよいよ製品が登場し始めたWPSだが、その利便性が本当に享受できるのは、対応機器が幅広く普及してからだ。Wi-Fi Allianceでの仕様標準化によって、今後は初期設定の煩わしさから解放されるとともに、誰でも簡単に強固なセキュリティ設定を行えるユーザーフレンドリーな無線LAN環境が実現することを期待したい。

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