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水冷の次の世界へ――サーマルキャンプで次世代冷却システムを披露古田雄介のアキバPickUp!(1/2 ページ)

真夏の太陽が最も似合うメーカーの1つであるサーマルティクが、恒例のユーザーイベント「サーマルキャンプ」を開催。新しい冷却の世界へいざなう。

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空冷と水冷、その先にあるのは「XPRESSA」

7月19日に開かれたサーマルキャンプ

 夏休み期間の週末は、カフェソラーレ リナックスカフェ秋葉原店が熱い。毎週のようにイベントが開かれており、何かしらの新発見に出会えるのだ。7月19日は、サーマルティク主催イベント「サーマルキャンプ」が開かれており、大勢のユーザーで会場が埋め尽くされた。

 イベントの冒頭で、Thermaltake本社の社長のPeter Pan氏が新製品や今後の展開を解説。そこで、本イベントの目玉である次世代冷却法も紹介された。プレゼンシートで「Refrigeration Cooling」と紹介された冷却法は、冷蔵庫のように小型コンプレッサをポンプ代わりに使う。CPUなどの熱を吸収した冷却液は、コンプレッサによって気圧を高めて気化し、熱を放出しやすい気体に変えて効率的に放熱。そして、また液体化させるというサイクルを繰り返すのだ。これにより「小型コンプレッサなので動作音が小さいうえ冷却性は高い。そのうえ電力消費が低いのが特徴」という。

 この次世代冷却システム「XPRESSA」を採用したデモ機が会場に置かれており、注目を集めていた。ただし、製品化は2009年を目標にしており、「まずはショップブランドPCへの組み込みから始めます」とのことで、単体発売は少なくともその先のことになりそうだ。

左に立つのが最初のセッションでニュースフラッシュを語るPeter Pan氏(写真=左)。XPRESSA技術(シートでは「Refrigeration Cooling」)による冷却は、空冷や水冷よりも効率的で電力消費も抑えられると説明(写真=中央)。同社のPCケース「Xaser IV」に組み込むことを想定して作られた「XPRESSA」(写真=右)

液体で冷却し、気体で放熱する新しい仕組みを採用。デモ機は少し調整が間に合わず、一部で結露が見られたが、製品化するまでには解決するという(写真=左)。デモ機ではCore 2 Duo E8400を標準の3.0GHzから4.05GHzに引き上げて安定動作させていた(写真=中央)。電源とGPU、CPUのエリアを仕切り、それぞれの部屋で冷却するAXTケース「Spedo」。こちらもXPRESSAに次ぐ目玉として紹介された(写真=右)

 そのほかにも、液晶パネル内蔵ケース「Luxaa 100」や、円形のフィンがスクリューしているCPUクーラー「Spedo」など、魅力的なアイテムを展示。各製品にはLEDライトがふんだんに盛り込まれており、水冷キットや光モノパーツに強いサーマルティクらしさを発揮していた。

 同社スタッフは「弊社に関して言えば、水冷キットの売り上げは伸びているんですよ。光モノに関しても好調です。最近は単にビカビカ光らせるだけでなく、ピンポイントで少ないLEDを効果的に配置することで、落ち着いた美しさを意識して作っています。店頭でも、そのあたりに注目してもらえればうれしいですね」と語っていた。

液晶パネルを搭載したmicro-ATXサイズの横置きマシン「Luxaa 200」(写真=左)。mini-ITXサイズのコンパクトな「Luxaa 100」(写真=中央)。パソコンショップ・アークもサーマルティクの水冷キットを使った、Pentium Extremeのオーバークロックデモ機を展示していた(写真=右)

キラキラ光るCPUクーラーの数々(写真=左)。最も注目を集めていた「SpinQ」。8〜9月に登場する予定という(写真=中央)。14センチファンを搭載した「Big Typ14 Pro」(写真=右)

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