始まる前から腹いっぱい──CES Unveiledを待たずに登場した「次世代Eee PC」:2009 International CES(1/3 ページ)
CES Unveiled開始に先立つこと1時間。ASUSは、2009 International CESの会場で新製品や開発中の“Eee”シリーズの説明会を行った。
今回、ASUSから紹介された新製品はEee PCシリーズの最上位モデルとなる「Eee PC S121」だ。2008年11月に発表されて、その薄いボディと高級感のあるデザインに注目が集まった「Eee PC S101」のさらに上をいくラインアップとなる。
Eee PC S101の薄くて軽いデザインの特徴をさらに進化させたEee PC S121は、ボディデザインや主要スペック、そして価格帯までもがもはや「Netbook」「低価格ノートPC 」に収まらないほどに大きく変化した。ASUSの説明によると2009年の1月中にはEee PC S121の出荷が開始される予定で、価格は約1649ドルとなる見込みだ。
主要スペックで特に注目されるのが512Gバイトという大容量のSSDを搭載したことだ。ほかにも、CPUはEee PC S101のAtom N270からAtom Z520に変更され、液晶ディスプレイは12.2型ワイドと大型になり、ボディサイズは11.7(幅)×8.3(奥行き)×0.9〜1インチとさらに薄くなる。重さは3ポンド。また、バッテリー駆動時間は、約8時間になる見込みでこれもEee PC S101から大幅に伸びた。
説明会でASUS台湾本社CEOのジェリー・シェン氏が行った説明によると、「起動時間は20%改善され、データ転送速度はほかのSSD搭載モデルより2倍速くなり、スタンダードなHDD搭載モデルより3倍速くなる」ことが期待されている。
プレゼンテーションでは、米Intel 上級副社長兼セールス&マーケットジェネラルマネージャーのシーン・マロニー氏のビデオレターが紹介されたほか、米Microsoft OEMディビジョンマーケティングジェネラルマネージャーのデーブ・フェスター氏が登壇して、Windows Liveを使ったビデオチャットやストリーミング動画の再生、携帯電話との通話デモが「Windows 7を導入した」Eee PC S121を使って紹介された。
Eee PCにもコンパチプルの風が吹く
続いて紹介されたのは、シェン氏が「次世代のコンピューティングはフレンドリーでなければならない」と説明するPCに求められる「マルチタッチ操作に対応したコンパチブルなNetbook」という条件を満たす「Eee PC T91 Touch Netbook」だ。
マルチタッチに対応する8.9型ワイドの液晶ディスプレイを裏返してスレートタイプのTablet PCに姿を変えることも可能だ。ボディの厚さは1インチ以下となる計画で、重さは2ポンド。Eee PC T91 Touch NetbookでもCPUはAtom Z520が採用されるほか、テレビチューナーやGPSがオプションで内蔵される。
なお、説明で示されたスライドにはOSがWindows XP Home Editionとされていた。マルチタッチはWindows 7を導入して可能になるとASUSは説明している。
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