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2画面+水冷のモンスターノート「FMV-BIBLO NW」を駆る機能てんこ盛り(3/3 ページ)

富士通の最上位ノート「FMV-BIBLO NW」は、デュアルディスプレイ、水冷ユニット、3波デジタルテレビチューナー、BDドライブと高機能が満載だ。その実力やいかに!?

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水冷システムの冷却効果は抜群

Windowsエクスペリエンスインデックスのスコア

 プリインストールOSは、Windows Vista Home Premium(SP1)となっている。Windowsエクスペリエンスインデックスのスコアは右に示した通りだ。チップセット内蔵のグラフィックス機能を使っているのでグラフィックス関連は少し弱い傾向がある。

 PCMark05 1.2.0でもやはりGraphicsが唯一2000台のスコアと、グラフィックス機能が少し足を引っ張っている。それでも、ほかのテストはすべて5000以上でトータルスコアも「4259」が出ているのだから、Windows Vistaでの日常的なオペレーションはまったくストレスのないレベルで実現されている。

 DirectX 9.0c対応の3Dベンチマークテストである3DMark06 1.1.0のスコアは「1082」で、最新の3Dゲームタイトルをプレイするには力不足だと分かる。一方、DirectX 8.1世代以前のオンラインゲームをベースにしているFINAL FANTASY XI Official Benchmark 3のスコアはHighの設定で「2540」とそこそこで、この程度のゲームであれば楽しめることも示している。

左からPCMark05、3DMark06、FF XIベンチの結果

 水冷システムの実力も気になるところだ。室温26度、暗騒音32dBの環境で右側面から10センチと近い距離に騒音計をおいて計測したところ、起動直後に50dB前後の大きな音がすることがあった。アイドル時は38dB前後で、ポンプの作動音と思われる低音ははっきり確認できる。ただし、高負荷時の動作音も38〜39dBとほとんど変わらず、Blu-ray Discコンテンツの再生を行ったりベンチマークテストを行ったりしても風切り音が大きくなるような感覚はなく、ピーク時に少し上がるかなという程度だった。

 Blu-ray Discコンテンツを視聴して1.5時間経過後の本体温度は、最も熱くなる底面中央部でも35度前後。キーボードは右半分の上部「P」キー付近が一番温度が高いが31.5度前後、キーボードの左半分は28度以下で、パームレスト部分に至っては24〜26度とひんやりとした感触さえある。さすがに冷却性能は極めて優秀だ。CPUがCore 2 Duo P8600であることを考えると静粛性のインパクトはそれほどでもないのだが、これだけの冷却性能があれば、より上位のCore 2 DuoやクアッドコアのCore 2 Quad搭載機などでも静粛な運用が可能だと思われる。

ハイエンド仕様ながら誰でも使える快適ノートPC

 FMV-BIBLO NW/C90Dの実売価格は25万円前後となっている。高品質な大画面ワイド液晶と斬新なサブディスプレイ、さらに記録型Blu-ray Discドライブと3波対応のデジタルチューナーを装備する充実のAV機能に、水冷システムという付加価値も備える豪華な仕上がりで、前述したAV機能を活用するソフトに加えて、Microsoft Office Personal 2007(SP1)、そのほかにも辞書やはがき作成ソフト、翻訳など実用ソフトも満載される。最近のノートPCとしては高価には違いないが、内容を考えればむしろ非常に安いといえる。

 そのぶんハイエンド機としては基本スペックが多少抑えられてもいるわけだが、Windows Vista上でハイビジョンコンテンツの視聴を快適に行うのに必要十分な性能は持っており、フルHD解像度の外部ディスプレイに出力したり、最新の3Dゲームタイトルをプレイしたりといったことさえしなければ、不満なく使えるはずだ。

 むやみにハイエンドなスペックを追求せず、機能面重視で買いやすい価格を実現しているのは好感が持てる。基本的なノートPCとしての完成度も高く、入門者から上級者まで、誰でも快適に使えるノートPCに仕上がっている。

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