小学6年生がPC自作に挑戦――「親子パソコン組み立て教室」レポート(1/2 ページ)
マウスコンピューターによる夏の恒例イベント「親子パソコン組み立て教室」が開催。31組の親子がPC自作に挑む!
マウスコンピューターは7月28日、同社飯山工場にて「親子パソコン組み立て教室」を開催した。子どもの夏休みシーズンにあたるこの時期、同社の恒例となるイベント。2018年で9回目を迎えた。今回は関東付近の太平洋上に台風が迫るタイミングだったが、県内外から31組の親子が飯山市の同社工場に集結し、1台のPCを組み立てていった。
小学6年生がPCを一から学んで組み立てにチャレンジ
マウスコンピューターは完成PCを販売するメーカーであり、豊富なBTOメニューにより、自作PCと同じように幅広い構成のPCを手間なしに手に入れられるのがメリット。親子パソコン組み立て教室では、そのPCを購入者が一から完成まで組み立てる。組み立てるのはそれを注文した親子たちだ。
みんなが同じPCを組み立てるのではなく、おのおのが異なるスペック。デスクトップPCを選んだ親子がいれば、ノートPCの親子もいる。ノートPCでも画面サイズやシリーズはさまざま。さらにスタンダードスペックの子もいれば、BTOを駆使してハイエンド仕様にグレードアップした子もいる。世界に1つだけのオリジナルスペックのPC、それも自分で組み立てるとなれば愛着もひとしおだろう。
また、同教室では、飯山工場で実際に行われている組み立て工程を一から体験できるのも面白い。最初に手渡されているのは注文表で、そこにはWebサイトで選んだパーツがリストアップされている。この注文票を見ながら部品をピックアップし、組み立てて、動作確認を経てパッケージングまで行い、修了証書を受け取るとという流れだ。修了証書を手にした暁には、明日からでも組み立て工場で働けるくらい実際の作業に近いものを学べる仕組みだ。
はじめて見るPCパーツも工場に例えれば分かりやすい!?
組み立て教室といってもいきなり組み立てるのではなく、もちろん最初は部品である「PCパーツ」について勉強する。小学6年生の多くは、PCというものは知っていても、内部の部品までは見たことがない年齢だろう。
PCパーツと組み立ての注意については2人のスタッフが面白おかしく解説した。工場に入る際、倉庫から組み立ての作業場までをざっくりと見学しているので、今回は各パーツを工場内部に見立てた解説だった。
パーツとしては、CPUからメモリ、グラフィックスカード、ストレージに電源、無線LANカードと、そのアンテナの取り付けにも触れている。むしろ無線LANカードとアンテナは、一般の自作PCユーザーでも触れる機会が少ないかもしれない。また、普段見る機会がないSSD内部の基板や分解されたHDDなど、仕組みの分かる内容もあった。
組み立て時の注意点では、CPUのピンを曲げてはいけない、端子を指で触れてはいけない、ネジをネジ穴に対して垂直に立てて、しっかり真上からドライバーで締めるなど、“自作あるある”の実践的な内容。
こうしたPCパーツと組み立ての注意点を学習したところで、パーツのピックアップに進む。ここで広い倉庫スペースを使った「宝探し」クエストもあり、子どものみならず大人もちょっと楽しい企画になっていた。
そして、これまで学んだ内容のおさらいとして、トライアル用のPCを使ってパーツの組み込みを練習する。内容は無線LANカードのアンテナの取り付け、メモリの取り付け、そしてキーボードの組み立ての3項目。
メモリはしっかりロックできるかどうかがポイント、キーボードの組み立ては簡単だがネジの数が多く、無線LANは“ひっかけ問題”。各作業台には作業内容を示すディスプレイがあるが、そこに表示されている基板写真は、無線LANスロットのある基板の裏面になっている。作業台に置かれた手元の基板は表面なので、手元の基板と写真の基板の違いに気付けるかが問題クリアへの糸口になる。このトライアルの結果は、スタッフによって検品される。
もう一つの試験がペーパーテスト。各PCパーツが工場の何に該当するのかという最初に学んだ内容が中心で、「PCのパーツであるCPUは工場で例えると何でしょう?」のような問題に対して、回答候補が(1)作業をする人、(2)作業机、(3)倉庫といった内容だ。
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