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新型iPadとiPadOSがあればテキスト入力環境はこんなに進化する!キーボードもマウスも使える(2/4 ページ)

AppleがリリースしたiOSの新たな派生版である「iPadOS」。新しいOSになることで、同社のタブレット「iPad」シリーズにどのような変化があったのだろうか。テキスト入力面での違いをチェックした。

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Bluetoothマウスを使えばテキスト編集も簡単

 新たにリリースされたiPadOS 13には、テキスト入力を行うにあたって便利な機能が数多く搭載されている。その中から、特に筆者がピンと来た機能を紹介していこう。

 まず1つはマウス機能だ。iPadOSはBluetoothマウスをサポートしており、テキスト入力中にマウスによるポインタの移動やテキストの選択、カットアンドペーストなどの作業が行える。

iPadOS
Bluetoothマウスは他のBluetoothデバイスと同じ手順でペアリングを行う。今回はエレコムの「M-BT21BBRD」を使用している
iPadOS
「アクセシビリティ」→「タッチ」→「AssistiveTouch」をオンにしたのち、下段の「デバイス」→「Bluetoothデバイス」から接続済みのBluetoothマウスを選択することでマウスが利用可能になる
iPadOS
この黒の二重丸(赤丸で囲った中央)がマウスポインタに相当する。サイズや色は変更可能だ
iPadOS
デフォルトでは、左クリック=シングルタップでメニューが開くよう割り当てられているが、ダブルタップや長押しも含め、割当は自由に変更できる
iPadOS
右クリックするとホーム画面に戻ったり、Siriを起動するためのメニューが表示されたりする。かなりの存在感だ
iPadOS
メニューの割当は自由に変えられる。数も1〜8個の間で変更可能だ

 このマウス機能はアクセシビリティの機能の1つとして実装されており、一般的なマウスとは使い勝手は若干異なるのだが(後述)、ポインタ相当のマークが画面上に表示され、それらを動かして項目を選択するという意味では、紛れもなくマウスを使った操作に他ならない。見た目も完全にノートPC、もしくは2in1のそれだ。

 ちなみに右クリックした場合は、メニューを並べたパレットが表示され、そこから機能を選択して実行できる。Windowsの右クリックで表示されるコンテクストメニューと見た目は大きく異なるが、考え方としてはよく似ている。カスタマイズが容易なのもよい。

 わざわざiPadでマウスを使わなくとも、画面タップの方が速いじゃないか、と思う人はいるだろうが、筆者のようにキーボードとマウスを使った方がしっくりくるというオールドタイプにとっては、実にありがたい機能であり、文字通りPCの代替として使えそうだ。具体的な挙動は以下の動画をご覧いただきたい。

マウスを使ってホーム画面の切り替えや、メモアプリを開いてのスクロール、テキスト選択、メニュー表示、新規メモの立ち上げなどを行ったのち、画面下からDockを表示させてホーム画面へと戻る様子。この間は全く画面には触れておらず、マウスだけで全ての操作を実現できている
iPadOS
操作性は若干異なるとはいえ、iPad上でPCなどと同じようにマウスが使えるのは画期的だ

 また今回のiPadOSでは、テキストの選択が従来よりも簡単になったため、これと組み合わせると、マウスを使ってのテキスト編集が効率的に行える。具体的には、ダブルタップ1回で単語選択、2回で一文選択、トリプルタップで段落選択が行える。ドラッグによる範囲選択のストレスから開放してくれる便利な機能なので、数回試して慣れておくことをお勧めする。

iPadOS
メモアプリで編集している文章上でダブルクリックをしたところ。単語単位で選択される
iPadOS
さらにダブルクリックをすると読点までの一文がまるごと選択される
iPadOS
さらにダブルクリックをすると段落全体が選択される

 マウスの使い勝手で唯一、致命的な違いはホイールだ。前述の動画にもあるように、iPadOSはホイールそのものをサポートしているのだが、回す方向に対してスクロールする向きが逆になるという、macOSと同じ問題をはらんでいる。方向を逆にする設定項目はなく、現状では慣れるしかない。普段、Windowsをメインで使っている筆者としては少々痛い。

 ちなみにここでは、テキスト入力での活用方法をメインに紹介したが、筆者自身はもっぱら、ウェブブラウジングでこのマウスを多用している。特にSafariは、iPadOSで利用可能なショートカットが大量に追加されているので、キーボードと併用することで、画面に一切触れないまま、PCライクなブラウジングが行える。実に快適だ。

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