検索
レビュー

PCで本格ゲームプレイ! こだわり「アケコン」の選び方2021【前編】「5万円台スト5PC」連載が1年ぶりに復活!(2/4 ページ)

eスポーツかいわいでは、プレイヤーが家庭用ゲーム機からPCへ移行する例が多いという。何がそうさせるのかを考えるとともに、PCでゲームする際に必要なコントローラー回りの選び方を一からガイド!

Share
Tweet
LINE
Hatena

コントローラーをどうするか問題

 まあ、そんなこんなで、PCゲーミングが無視できない「時代の寵児(ちょうじ)」となりつつあることに関して、一定の理解はしてもらえたと思うが、いざ「PCでゲームをプレイするぞ」と思ったときに「コントローラーをどうするの」という問題に直面するのだ。

 実際、筆者は自分のYouTubeチャンネルにおいて、高頻度で「ストリートファイターVをプレイする動画」をライブ配信しているが、しばしば「スト5を始めたいんですが、コントローラーはどれがいいですか」という質問を受けることがある。

 家庭用ゲーム機とは違い、PCには標準ゲームコントローラーは付属していないし、あるのはキーボードとマウスだけだ。

 では、PCで使えるゲームコントローラーを新規に必ず買わなければならないのか、というとそんなこともない。

 実は、手持ちに家庭用ゲーム機があれば、そのコントローラーをPCでも流用できる。

 PS系だと、PS4のDUALSHOCK 4コントローラーや、PS5のDualSense ワイヤレスコントローラーが使える。コントローラーとPCをUSBケーブルで接続すれば、そのまま使えてしまう手軽さである。

 なお、PC側にBluetooth機能があれば無線接続も可能だ。ペアリングのやり方は、インターネット上でさまざまなメディアが紹介しているので各自で調べてほしい。

 Xbox系だと、Xbox 360以降の全てのXbox系標準コントローラーは、PCとUSB接続することでそのまま使える。無線接続については、ゲーム機や、はたまたコントローラーの世代で微妙に仕様が異なっており、一部のモデルでは専用のレシーバーユニットをPCに接続しなければならない場合もあったりして、仕様バリエーションが複雑だ。

 ざっくりいうと、Xbox系コントローラーの場合、意外とBluetooth接続対応モデルは少数派なので、どうしても無線接続にこだわりたい人は、これまた、手持ちのコントローラーの仕様を確認した上で、各自で調べてほしい。

アケコン
主要な家庭用ゲーム機の標準コントローラーは、PCゲーミング環境で普通に使えるようになっている

PC環境で使える「アケコン」にはどんなものがある?

 とうことで、本連載のスト5に話を戻そう。

 最近は、「パッド勢」と呼ばれる、家庭用ゲーム機の標準コントローラーでスト5をプレイする勢力が、若年齢層を中心に割合を増しつつある。一方で、もともとストリートファイターシリーズをゲームセンターで慣れ親しんだ年齢層にとっては、「8方向レバー+ボタン」からなるアーケードコントローラー、通称「アケコン」でスト5をプレイしたくなるというものだ。

 「PC向けのアケコンなんてあるのか」という疑問はごもっとも。実際のところ、家庭用ゲーム機向けに出ているアケコンのほぼ全てが「PCと兼用で使える」仕様になっている。なので、手持ちの家庭用ゲーム機があれば、それに対応したアケコンを選択することで、自ずとそのゲーム機とPCの両方で使える環境が整う。

 1つ注意するとしたら、複数の家庭用ゲーム機に対応するモデルは、一部の海外製メーカーのものを除けば少数派で、「PSとPC」「XboxとPC」「SwitchとPC」といった感じで「家庭用ゲーム機1機種+PC」の組み合わせになるのが主流だ。

 家庭用ゲーム機のゲームコントローラーは、ゲーム機メーカーから認証を受けた製品しか使えないようにするため、認証チップを内蔵している。よって多くのアケコンでは、この認証チップを1機種の家庭用ゲーム機に対してしか取得していない。これが「家庭用ゲーム機1機種+PC」となっていることの大きな理由とされる。

アケコン
こちらはPS/Xbox/Switch/PCの4プラットフォーム対応アケコンのGameSir「C2 アーケードコントローラー」。PSやXboxで使う場合には、純正標準コントローラーを接続して、認証をオーバーライドさせる必要がある。SwitchやPCに対しては直結が可能だ。アケコンそのものの使い勝手は普通で、筆者のNVIDIA LDAT(遅延計測ツール)を使った検証では大きな遅延は検知されなかった

 ただし、PS4対応のアケコンは基本的にはPS5で使えることが多く、PS4対応のアケコンの中にはPS3対応までを含んでいるものもある。同様にXbox One対応のアケコンはXbox Series X|Sで使えることがほとんどだ。

 つまり、PCゲーミング環境向けのアケコンを購入する際には、家庭用ゲーム機への対応としてPS系か、Xbox系かを初めに決めておく必要があるかもしれない。

 最初から「PCゲーミング環境専用でアケコンを手に入れたい」というのであれば、中古ゲームショップでたたき売りをされているXbox 360用のアケコンを手に入れるというのも手だ。

 というのも、現在のWindows PCのゲームコントローラー仕様である「Xinput」APIは、Xbox 360システムのゲームコントローラー用APIをベースにしていることもあり、ちゃんと互換性があるのだ。

アケコン
写真はXbox 360用の「FIGHTING EDGE 刃」。Xbox 360用アケコンはWindows環境の最新入力API「XInput」にも対応しているため、いまだに現役でPCゲーミング環境にて使える。FIGHTING EDGEシリーズは、レバーとボタン群はやや離れたデザインを継承している。なお、HORI製のFIGHTING EDGEシリーズは、後述のボタンレイアウト的にはNOIRレイアウト(タイプB)を採用する傾向にある

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る