「Galaxy Z Fold5」に物理キーボードを接続すると、オールマイティーな端末に化ける:「目指せ↑ワンランク上の仕事術」デジモノ探訪記(1/2 ページ)
企業や組織のIT部門を支援してきた石黒直樹氏が、実際に使っていて仕事に役立つと思ったものや、これから登場する新製品、新サービスをいち早く試してレビューする連載。
前回のGalaxy Z Flip5に引き続き、今回は横方向の折りたたみスマホ「Galaxy Z Fold5」を試す機会を得ました。もともと「Galaxy Z Fold3」を使用しており、端末として相当優秀であることは体感しています。製品のナンバリングが5になったからと言って、正直そこまで”できること”に違いはなく、ハードウェア面での細かな進化とスペックアップがメインだと感じます。
しかし、Galaxy Z Foldシリーズは物理キーボードを使うことでPCライクな使い方もカバーできるようになり、ノートPCの利便性をしのぐ端末へと化けるのです。今、折りたたみスマホを手にするのであれば、Galaxy Z Fold5は最高の選択となるでしょう。
ITコンサルを手掛ける(株)グロリア代表取締役。15年勤めた前職の野村総合研究所では、高い品質が求められる金融系システムを担当。大規模プロジェクト、開発、保守、運用など、情報システムに関するさまざまな経験の他、マネジメントや要件定義、システム設計、プログラミングといった知識も持つ。現職では大企業、中小企業、個人事業主と規模を問わず、自身のノウハウ全てを使って企業や組織のITを支援している。大のガジェット好きで、常に仕事にうまく生かせないものかと考えてしまう癖がある。モットーは「神は細部に宿る」。2児の父。主な著書に『情シスの定石』(技術評論社)。連載:「目指せ↑ワンランク上の仕事術」デジモノ探訪記
現状の折りたたみスマホの最高峰
日本で発売されている折りたたみスマホのラインアップは少ないため、多くの種類を試したわけではありません。しかし、Galaxy Z Fold5は現デザインの折りたたみスマホとしてできることは、もうほぼないのではと感じさせる完成度です。
Galaxy Z Fold3との違いを一番感じたのは、サブディスプレイを使う時です。私は右利きですが、スマホはなぜか左手で操作します。ヒンジ部分が改良されたということもあり、サブディスプレイ使用時は相当な厚みの違いを感じます。逆に、右手で操作する方ですと重さの違いは感じるものの、厚みの体感はあまりないかもしれません。
あえて欠点を挙げるとすれば「microSDメモリカード非対応」「S Penが本体に内蔵できない」「サブディスプレイはS Pen非対応」あたりでしょうか。
PCと違う点は、ペンが使いやすいということ
Galaxy Noteシリーズで培ってきたS Pen──さまざまなスタイラスペンを試してきた私としては、最上位の「S Pen Pro」が最高だと思っています。
Galaxy Z Fold5のメインディスプレイにおいても、その書き心地は申し分ありません。電子書籍を読むのに最適な画面比率でもあり、直接スタイラスペンでメモ書きできるのは最高です。
今回、S Penが装着できる純正ケース「Slim S Pen Case」を触れる機会がなかったのですが、S Penが常に装着できることで、より快適に持ち運びできるようになるかもしれません。
ノートPCでもスタイラスペンが使えるモデルがありますが、一般的なノートPCの形でスタイラスペンを使うというのは形状的に無理があります。スタイラスペンを使いやすくするために、ディスプレイが360度回転するモデル、Surfaceのようにキーボードが分離するようなモデルもあります。
私もさまざまなタイプの端末を購入して試してきましたが、現時点では純粋にノートPCとして突き詰めた端末の方が好みです。重さ、もしくはキーボード入力の快適さを考慮すると「そこまでしてスタイラスペンが必要か?」と感じてしまうためです。
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