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コスパだけでなく品質も妥協なしの液タブ「Artist Pro 24(Gen 2)」シリーズをプロイラストレーターが試した(3/3 ページ)

プロイラストレーターのrefeiaさんが、23.8型の新型液晶ペンタブレット2モデルをチェックしました。今度の新モデルの出来栄えは?

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実用でも期待通りの描き味

 これまで見てきて、表示も良くペンも良く低遅延と、実際の使用感の良さは容易に想像がつきます。ということで、いつもの魔女さんのイラストで各工程の使用感をチェックしてみましょう。

 まずはラフからです。この工程は素早くいろいろ試すために追従性の良さと、薄い線からガツッとした線まで使いたいので筆圧の幅への対応力が欲しいです。実際にペンを動かしてみると、4Kモデル、165Hzモデル共にスルスル快適に描くことができました。

 追従性については、意識を向ければ165Hzモデルの方が良くて線がついてくるのが分かるのですが、自分の感覚だと4KモデルでもOKです。

refeia Artist Pro 24(Gen 2)165Hz 4K 3860×2160ピクセル 2560×1440ピクセル XPPEN
強い筆圧をスポットで使う描き方を試したくて、わざとメモ的な重しを多用したラフを描いてみています

 次に線画の工程だと、線の強弱のために中程度の筆圧が扱いやすいことと、線のゆらぎなどがなくて正確に描ける性能がほしいです。これも十分な満足感を伴って作業できました。2つのモデルの差を感じたのはこの工程で、細くて硬い線を見るときは4Kモデルの方がシャープかつ滑らかで快適な見え方でした。とはいえ正確性や作業効率に関わるような差でもないので、実用上は165HzモデルでもOKです。

refeia Artist Pro 24(Gen 2)165Hz 4K 3860×2160ピクセル 2560×1440ピクセル XPPEN
線のヌキに強いわけでもないPhotoshopですが、普通にスッとキレイに抜けます。もはや何も言うこともあるまい……と思えるほどです

 感心したのが塗りの工程です。普段は本機よりずっと高価な他社の液タブを使っていますが、本機で塗り始めていきなり、意図した通りの濃さでグラデーションをつけながら塗ることができました。また、設定をいじったり慣れたりするための時間を取ることもありませんでした。この工程では、4Kモデルも165Hzモデルも同様に快適でした。

refeia Artist Pro 24(Gen 2)165Hz 4K 3860×2160ピクセル 2560×1440ピクセル XPPEN
同じ絵でテストしているといろいろ比較しやすくて良いですね

 全体として満足感が高く、集中を妨げるような引っかかりもなく作業することができました。機材のせいで集中がとぎれることがないというのは、満足いくまでがっつりやりたいときも、シメキリと追い合うような状況でも、とても頼りになる特徴だと思います。

 あ、例によって書き忘れそうになりましたが、ボディーの発熱も問題ありませんでした。ファンレスなので輝度を上げると少し暖かくはなりますが、特に高温になるスポットもなく、暑い時期でもタブレット用手袋をしていれば気にならないと思います。

まとめ

 さて、まとめていきましょう。Artist Pro 24(Gen 2)は、業務での制作や妥協のない制作をしたい人が求めるスペックを満たした液タブです。出荷前にキャリブレーションを受けた広色域の大型ディスプレイ、熟成度を増した描き味の最新世代のペン、ブラシ遅延の小ささが特徴で、多くの場面で高い満足感を伴って、集中を切らすことがなく制作を進めることができます。

 ただ完成度が高いだけでなく、昨今の環境でこのような上位機を作りながらも税込み20万円以下を守れたのも大きなポイントです。ペンを使ったクリエイティブに真剣に取り組みたい人や、板タブや他の液タブからのステップアップ、これまで大型の上位機に興味がありながらも高価すぎて手を出せなかった人に適しています。

 4Kモデルと165Hzモデルの選択は、描画作業と描画以外の両方でどう使いたいかを考えて選ぶと良いでしょう。

 描画作業では、マンガ制作やシャープな線を多用したイラストならば4Kモデルを優先、PCの性能がいまひとつだったり、重い作業になりがちな制作スタイルだったりするならば、165Hzモデルの低遅延と2.5K解像度からくるサクサク感が助けになります。

 描画作業以外ならば、細かい文字を多く見たり、情報量が多い表示が必要な用途が多いならば4Kモデルを優先、対して165Hzモデルは、Webサイトなどのスクロールが滑らかなこと以外にも、今まで想像しづらかった「液タブでゲームプレイ」という道が開けます。ゲーミングディスプレイではないので競技ガチガチとはいかないとしても、カジュアルなマルチプレイや、シングルプレイ主体のゲームならば十分こなせるでしょう。

 いずれにせよ、どちらを選んでもがっつり描ける力はあります。もともとリーズナブルな製品ですが、自分に合ったモデルを選んで利用機会を増やしていけば、さらに投下した費用を回収するのが容易になっていくでしょう。

refeia Artist Pro 24(Gen 2)165Hz 4K 3860×2160ピクセル 2560×1440ピクセル XPPEN
個人的には今まで4Kディスプレイ大好きマンだったのですが、今回165Hzモデルに妙に可能性を感じてしまっています。何より安いですし

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提供:XPPEN Technology Co.
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2024年12月1日

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