検索
Special

裏配線モデルって知ってる? 自作初心者にもお勧めしやすいMSIの「PROJECT ZERO」シリーズを試した分かったこと(2/3 ページ)

自作PCの新たな選択肢として登場した裏配線モデル。そのCoolな見た目を実現する、エムエスアイコンピュータージャパン(MSI)の「PROJECT ZERO」シリーズ最新モデルをチェックした。

PC用表示
Share
Tweet
LINE
Hatena
PR

最新の裏配線モデルを実際に組んでみる

 ここでは、新製品のPCケース「MPG VELOX 300R AIRFLOW PZ」と最新マザーボードの「PRO Z890-S WIFI PZ」を利用して裏配線モデルを組み上げ、従来モデルとの違いやアドバンテージをチェックしていく。

 なお、比較用として通常タイプのマザーボード「MAG B860 TOMAHAWK WIFI」も用意した。

エムエスアイコンピュータージャパン MSI 自作PC 裏配線 Project Zero PCケース マザーボード
左が裏配線対応モデルのPRO Z890-S WIFI PZ、右が従来タイプのMAG B860 TOMAHAWK WIFI。外観からして、大きな違いがある
エムエスアイコンピュータージャパン MSI 自作PC 裏配線 Project Zero PCケース マザーボード
マザーボードの裏面。裏配線モデル(左)は、文字通り裏面にコネクターやピンが並んでいるのが分かる
今回の組み立てに利用したPCパーツ
マザーボード MSI PRO Z890-S WIFI PZ
CPU Intel Core Ultra 265(20コア20スレッド)
メモリ Crucial Pro 6400MHz(16GB×2)
SSD MSI SPATIUM M470(1TB)
CPUクーラー MSI MAG CORELIQUID I360(360mm簡易水冷クーラー)
グラフィックスカード GeForce RTX 5070 12G GAMING TRIO OC(グラフィックスメモリは12GB)
電源ユニット MSI MPG A850GS PCIE5(850W)
PCケース MSI MPG VELOX 300R AIRFLOW PZ

 まずは組み立ての前に、PCケースとマザーボードをチェックしていこう。

裏配線対応PCケース「MPG VELOX 300R AIRFLOW PZ」

 PCケースのMPG VELOX 300R AIRFLOW PZは、見どころが多いATX対応のPCケースだ。裏配線をサポートするのはもちろん、マザーボードの取り付けプレートにコネクターを通すための穴が増えている、その分、裏側の配線スペースも広い。

 組み立てのしやすさも特筆できる。電源シュラウド部分が手回しネジで取り外せ、電源ユニット装着後でもフルモジュラーケーブルの追加や抜き差しが簡単に行えるのはうれしいポイントだ。

 外側のパネルは両サイドだけでなく、天面やフロントパネル全てを工具不要で外せ、前面と底面にあるダストフィルターも簡単に取り外せて掃除をする際も楽ちんだ。

エムエスアイコンピュータージャパン MSI 自作PC 裏配線 Project Zero PCケース マザーボード
裏配線に対応した「MPG VELOX 300R AIRFLOW PZ」。左側面はガラスで、内部パーツを確認できる。ボディーサイズは約485(幅)×235(奥行き)×518(高さ)mmだ。写真のブラックに加え、ホワイトモデルもある
エムエスアイコンピュータージャパン MSI 自作PC 裏配線 Project Zero PCケース マザーボード
前面上部に同社のドラゴンロゴ、下部にシリーズ名の「MPG」(MSI Performance Gaming)が刻まれている
エムエスアイコンピュータージャパン MSI 自作PC 裏配線 Project Zero PCケース マザーボード
ケース前面(左)と背面(右)
エムエスアイコンピュータージャパン MSI 自作PC 裏配線 Project Zero PCケース マザーボード
左側面のガラスカバーを取った状態。マザーボードのバックプレートに、裏配線用の穴が開いているのが分かる
エムエスアイコンピュータージャパン MSI 自作PC 裏配線 Project Zero PCケース マザーボード
ケースの前面/天面/左側面/右側面はワンタッチで取り外せるなど、メンテナンス性は優秀だ
エムエスアイコンピュータージャパン MSI 自作PC 裏配線 Project Zero PCケース マザーボード
底面のフィルターはスライド式で簡単に取り外せる。ホコリを取るのも容易だ

 冷却面もしっかりしている。最大で13基ものファンを取り付けられ、水冷クーラー用のラジエーターも天面と前面、そして右側面に最大360mmタイプまで取り付け可能だ。

 標準で、前面にARGB対応の160mmファン2基と背面に120mmファンが付属する。どちらもデュアルレイヤーブレードファンを採用することで、エアフローを向上させている。初期状態でも十分なファンの数だろう。

 右側面上部に4基のARGB PWMファンを制御できるファンHUBボードを内蔵しており、マザーボード側のソフトウェア制御だけでなく、18のライティングモードを天面にあるLEDボタンで変更可能だ。

エムエスアイコンピュータージャパン MSI 自作PC 裏配線 Project Zero PCケース マザーボード
前面に160mmファン(ARGB対応)が標準で2基付いている
エムエスアイコンピュータージャパン MSI 自作PC 裏配線 Project Zero PCケース マザーボード
右側面上部にあるファンやARGBを制御できるHUBボードがある

 アクセスしやすい天面部分には、電源ボタンや3.5mmのイヤフォン/マイク端子、20Gbps対応のUSB Type-C端子と2基のUSB Standard-A端子が用意される。加えて、内部に大柄で重量級の最新グラフィックスカードをしっかり支えるGPUホルダーが標準で付属しているのも見逃せない。

エムエスアイコンピュータージャパン MSI 自作PC 裏配線 Project Zero PCケース マザーボード
ケースを机の下に置いた際、アクセスしやすい右側面上部に電源ボタンやUSB端子が並んでいる
エムエスアイコンピュータージャパン MSI 自作PC 裏配線 Project Zero PCケース マザーボード
一般的なケースでは別売となる場合が多い、GPUホルダーを標準で用意している。高さや向きは柔軟に調整可能だ

裏配線対応マザーボード「PRO Z890-S WIFI PZ」

 続いては、マザーボードのPRO Z890-S WIFI PZだ。PRO Z890-S WIFI PZは、Intel Core Ultraシリーズに対応したIntel Z890チップセット搭載のATXマザーボードとなる。コネクターが裏側にあるため、正面から見るとほとんどがヒートシンクに覆われており、ホワイトシルバーのヒートシンクが美しい。もちろん、電源やファンなどのコネクターは全て裏側にある。

エムエスアイコンピュータージャパン MSI 自作PC 裏配線 Project Zero PCケース マザーボード
「PRO Z890-S WIFI PZ」の外観は、まさに裏配線モデルにふさわしい見た目で、コネクターやピンが一切ない
エムエスアイコンピュータージャパン MSI 自作PC 裏配線 Project Zero PCケース マザーボード
こちらは裏面で、各種コネクターやピンが裏面の周囲に配置されているのが分かる

 CPUパワーを供給するVRMは12+1+1+1フェーズでDuet Rail Power SystemとデジタルPWMを採用する。ハイエンドグレードではないものの、十分なフェーズ数があり、これなら簡単なオーバークロックも十分に対応できる。冷却用のヒートシンクも大型のものを採用しているので、きちんとしたエアフローが前提ではあるが、長時間の安定稼働にも対応できるだろう。

エムエスアイコンピュータージャパン MSI 自作PC 裏配線 Project Zero PCケース マザーボード
VRMを冷やすヒートシンクも大柄で安心感がある

 拡張スロットは4基と多めだ。CPUに一番近いスロットがPCI Express 5.0 x16対応スロットで、そこから順番にPCI Express 3.0 x1、PCI Express 4.0 x4、PCI Express 4.0 x4対応となっている。

 排他利用になるスロットがないのは、目立たない部分だが評価できるポイントだ。M.2スロットは3基もある。1基がPCI Express 5.0に対応し、残りの2基はPCI Express 4.0対応だ。最近はM.2 SSDをデータドライブに使うことも多いので、システムドライブに1基使ってもデータドライブに2基使える。

 ちなみに、M.2 SSD自体の取り付けに工具は不要で、ヒートシンク部分がネジ止めとなる。

エムエスアイコンピュータージャパン MSI 自作PC 裏配線 Project Zero PCケース マザーボード
M,2 SSDは3基用意されている。SSDの固定自体はツールレスで行える

 I/Oパネル部分を見ていこう、まずパネルはマザーボードと一体型を採用している。端子で注目なのはUSB Type-C端子が2基あり、うち1基はThunderbolt 4に対応し、もう1基も20Gbps接続をサポートしており、外付けストレージなどにも高速で接続できる。写真や動画など大量にデータを扱う人にもお勧めだ。

 有線LANは2.5GbEに対応し、無線LANは高速なWi-Fi 7をサポートし、アンテナケーブルはEZ Antennaの採用により、差し込むだけナット回しが不要となっている。デスクトップPCで無線LANを使うユーザーも増えており、初めて組み立てる人にも便利なポイントだ。

エムエスアイコンピュータージャパン MSI 自作PC 裏配線 Project Zero PCケース マザーボード
付属のアンテナもホワイトカラーで、ケーブルの接続もワンタッチで行える

提供:エムエスアイコンピュータージャパン株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2025年6月25日

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る