連載
初日。雨が上がった日曜夕方4時30分頃、自宅を出発し近所を走ることにする。初めて走るので大体3キロのコースを選んだが、正直楽勝だと思っていた。以前通っていたスポーツジムでは、ランニングマシンで7キロ程度を走っていて、そのときも確かにつらかったが、それほど難しいことではなかった。だから余裕があったらもう1周しようとまで考えていた。
でも自分の慢性運動不足を甘く見ていたようだ。自分の体が重くて仕方がない。そして実際にアスファルトを踏みしめると、疲れが早い。緩やかな坂もこたえる。
500メートルでアゴが上がり、1キロもしない間にゼーハー、ゼーハー。せっかくのスポーツバンドで記録を確認する余裕もない。何度も足が止まり、不覚にも2キロを過ぎたところで歩き始めてしまった。今の自分にとって3キロは永遠のように思えた。こんな状態で「ホノルルマラソンに出場する」という発言をかましていたとは。42.195キロって何ですか?
ちなみに、有効活用をできなかったスポーツバンドの機能を説明しておくと、ランニング中にトグルボタンを押すことで、走行距離「MILE」、ペース「PACE」、タイム「CHRN」、燃焼カロリー「CAL」が順番に表示される。
立ち止まったときなど、記録を一時中断したい場合はレコードボタンを押し、またもう一度押すことで記録が再開する。ランニング終了する際は、記録開始時と同じくレコードボタンを3秒長押し記録を停止させる。その後最新の記録が2回ループした後、現在の時刻「TIME」の画面に変わる。
スポーツバンドは、最大28時間分のランニングデータを保存できる(1日1時間のランニングの約1カ月分)。トグルボタンを1度押すと、最終ランニング「LAST」のレビューが表示される(ループは2度回り、距離で停止)。2度押すと、1週間の走行距離(日曜日午前0時〜翌週日曜日午前0時まで)「WEEK」を、3度押すと、これまでにスポーツバンドが記録した総走行距離「TOTL」を確認することができる。
しかしランニングデータを記録した後は、随時情報を「nikeplus.com」にアップロードしておいた方がいいだろう。「nikeplus.com」は、ランニングの進捗状況の確認や目標設定、目標の変更、タイムレースなどで有効だ。特にランニングの進捗状況がグラフ化されるので、自分がどんなペースで走ったのか視覚的にも分かりやすい。
充電時と同じようにディスプレイを取り外し、USBリンクをPCのUSBポートに差し込むだけで、自動にデータがアップされる。初日のデータは以下の通りである。
次の日。筋肉痛がひどい。歩くものつらい。
仕事だと思って涙をのみ(普段のつけが回ってきただけだが)、出勤前にひとっ走りすることに。
通勤で急ぐ人たちをかき分け走る。しかし朝に走ってみて初めて分かったことだが、ジョギングやウォーキングをする人は結構いるものだ。あいさつをしてくれる人もいたりする。ちょっとした仲間意識を持つ。改めて健康&ジョギングブームを感じた瞬間だった。
昨日の惨敗を胸に、今日は始めウォーキング程度で体を温め、徐々にペースアップする。2キロまで、1キロ5分とほとんど同じペースで走っている。終盤にがくっとペースが落ちたものの、1分近くタイムを縮めた。なんとなく自信にはなったかもしれない。
3日目も懲りずに同じコースを走る。筋肉痛がまだとれず、2周目の実行は本日もあきらめることに……。これまでだいぶ自覚していたつもりだが、なんて意志が弱い人間なのか!! それでも初日に比べると1分半弱タイムを縮めることに成功した。3日目は途中歩くこともなく、そしてスポーツバンドの画面を見るゆとりももてた。
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