総合評価コメント

　重量1kgを切る「FMV-BIBLO LOOX S80シリーズ」は、常時携帯するのが全く苦にならないミニノートPCだ。標準バッテリで4.3時間の連続駆動を実現しているのも魅力といえる。さらに無線LANを内蔵しているため、ホットスポットなどを利用した高速インターネット接続にも対応している。場所を問わずにインターネット接続を行いたい人は、Air H"搭載モデル「FMV-BIBLO LOOX S80C/W」を選択するのもよいだろう。2002年4月時点におけるFMV-BIBLO LOOX S80Cの実売価格は15万円前後。一般的なノートPCと比べるとコストパフォーマンスは悪くなってしまうが、携帯性を優先するのであれば、これも仕方がないことと割り切るべきだろう。→レビュー本文

評価のポイント

サイズ231（W）×149.5（D）×26.5（H）mm、重量約890gの本体は、抜群のモバイル性能を誇っている。使用済みパソコンから生成した再生プラスチックを使用するなど、環境に配慮しているのも富士通らしい。筐体にはマグネシウム合金を採用しているが、液晶部分の強度はさほど強くないように思われる。

CPUは「Crusoe TM5800 800MHz」。マシンの性格を考慮すれば、処理速度に期待するのは間違いだろう。ハードディスクもUltra ATA/66であり、読み書き速度は遅めである。とはいえ、モバイル時のメール送受信やちょっとした操作を行うためのパソコンと割り切ってしまえば、深刻な問題ではない。FLバックライト付き高輝度TFT液晶は、屋外での視認性にも優れている。

キーピッチは約16mmとけっこう小さめである。ミニノート全機種に言えることだが、高速なタイピングにはある程度の慣れが必要であろう。ポインティングデバイスは「クイックポイントIV」。左右ボタンの間にあるセンターボタンは、画面のスクロール（デフォルト設定）、または拡大/縮小を行うためのボタンとして機能する。

無線LANが内蔵されているものの、その他のインタフェースは必要最小限といった感じで、あまり多くはない。USB 2.0にも未対応である（USB 1.1×2を装備）。オプションには、内蔵バッテリパック（L）、バッテリチャージャ、カーバッテリアダプタ、CRT変換ケーブルなどが用意されている。

10.8V、1,900mAhのリチウム-イオンバッテリが標準添付されている。標準バッテリでの駆動時間は約4.3時間であり、比較的長時間の連続駆動が可能。オプションの内蔵バッテリパック（L）の駆動時間は約8.8時間。

ベンダー製品担当者からの一言

「FMV-BIBLO LOOX S80C」は、常に持ち歩くことを想定し、軽量・小型化を徹底的に追求しております。それでいながらキーピッチ約16mmを確保し、操作性も配慮しています。CPUには、低消費電力と高性能を併せ持つTransmeta社の「Crusoe TM5800 800MHz」を採用し、オプションの内蔵バッテリパック（L）をご利用頂くことで最大約8.8時間のバッテリ稼働を実現しました。（富士通　パーソナルマーケティング統括部　コンシューマPC推進部　高田 和明）

スペック

[相澤裕介, ITmedia]

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