アドビ システムズは、電子文書の作成・管理ツールAdobe Acrobatの最新版「Adobe Acrobat 6.0 日本語版」を発表した。一般ユーザー向け「Adobe Acrobat 6.0 Standard 日本語版、プロ向け「Adobe Acrobat 6.0 Professional 日本語版」」、PDF生成だけを目的にAcrobatを利用したい企業向け「Adobe Acrobat Elements 日本語版(Windows版)」の3製品をラインナップしている。
「Adobe Acrobat 6.0 Standard」「Adobe Acrobat 6.0 Professional」は、Windows版、Macintosh版ともに7月4日より販売。価格は3万4,800円、5万4,800円。「Adobe Acrobat Elements」はライセンス販売のみの取り扱いとなり、5月16日より販売開始する。
「Adobe Acrobat 6.0 Standard 日本語版」は、Adobe PDFファイルを作成したり、複数の人がPDF上で共同作業をするためのツール。今バージョンでは、Microsoft Officeとの連携を強化しており、ユーザーはWord、Excel、PowerPointなどで作成された文書を、簡単にAdobe PDFに変換できる。また、複数の異なるアプリケーションから作成された文書をひとつのAdobe PDFに変換可能。一つに束ねたPDFには新たにヘッダ/フッタをつけたり、透かし文字を入れたりすることができる。また、Internet ExplorerにPDF作成ボタンが付けられ、同ボタンをクリックするだけで、表示されているWebページを、リンクを保持したままAdobe PDFに変換が可能となった。Flashムービー、QuickTime、MP3、WMF(Windows Meta File)などのマルチメディアコンテンツをPDFに埋め込み、再生することもできる。
「Adobe Acrobat 6.0 Professional」は、「Acrobat 6.0 Standard」すべての機能を搭載している。また、エンジニアリングプロフェッショナル向けとして、Autodesk AutoCAD、Microsoft Visio、Microsoft Projectなどの専門分野のアプリケーションからワンクリックでAdobe PDFを作成する機能を搭載した。Autodesk AutoCADとVisioで作成されたファイルはAdobe PDFへの変換後もレイヤーを保持する。また、各種標準規格の大判用紙サイズをサポートするため、CADアプリケーションから実際の用紙サイズのAdobe PDFへ変換できる。
「Acrobat Elements」は、Adobe PDFの生成に特化した製品。Windowsユーザーは、容易に文書をAdobe PDFファイルに変換し、ビジネス文書を多様なハードウェアとソフトウェアプラットフォーム間で配布できるようになる。Adobe PDF文書は、Office文書を右クリックするか、Microsoft Officeアプリケーション内の作成ボタンをクリックすることで作成できる。
「Adobe Reader 6.0」は、Adobe PDFファイルを表示、印刷する無償のソフト。これまでAcrobat Readerとして配布されていたが、今回より「Adobe Reader」として名称変更した。Webより入手できる。今回のバージョンでは、新たにeBook閲覧、Photoshop Albumのスライドショーや電子カードの表示などが可能となった。また、「Document Server for Reader Extensions」を使用して埋め込まれた電子署名や記入済みフォームを保存したり、記入されたデータを送信したりすることも可能。
[ITmedia]
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