総合評価コメント

　ソニーの「バイオノート505 PCG-V505R/PB」は、2kgを切る2スピンドルモバイルPC。12.1型液晶搭載モデルにしては、快適な操作性が実現されている。航空機の翼を重ねたような、こだわりのあるデザインもひとつの特長といえるだろう。モバイルPentium 4 -M1.80GHz、60GバイトのHDD、DDRメモリなど、全体的なパフォーマンスも良好である。2003年4月時点における実売価格は20万円台前半の模様。コストパフォーマンスは一般的（もしくは若干高いかな？）という感じである。唯一残念なのは、USB 2.0に対応していないこと。それ以外においては、バランスの取れた使い勝手のよい製品であると思われる。→レビュー本文

評価のポイント

本体重量約1.99kgと、ギリギリ2kgを切る製品となっている。2スピンドルのノートPCの中では、少し軽めというところであろうか。マグネシウム合金を採用した筐体デザインは、スリム＆シャープな雰囲気を演出している。「VAIO」のロゴがヘアライン仕上げとなっているなど、デザインにおける細かな配慮が施されている。

モバイルPentium 4-M 1.8GHzに加え、256MバイトのDDRメモリ、DVD-ROM & CD-R/RWコンボドライブを搭載。全般的にみて、心地よい処理速度＆パフォーマンスが実現されている。ATI Mobiity RADEONによるグラフィックス性能は、3Dゲームもそこそこ楽しめるというレベルだ。Video再生など2Dグラフィックスは優れている。

キーボードのデザインが少し変わっているように感じる。とはいえ、操作性は悪くない。むしろ、12.1型液晶モデルの中では快適なタイピングが行えるほうである。キー配列も無難だし、キーサイズの変化もない。矢印キーの操作性もよい。スクロールボタンなどは用意されていないが、タッチパッドにスクロール機能が搭載されている。タッチパッドの感度も良好といえるだろう。

ソニーのパソコンだけあり、マジックゲート対応のメモリースティックスロットが装備されている。その他のインタフェースは、USB 1.1×2、IEEE1394、PCカード×1、外部ディスプレイなど。USB 2.0に対応していないのが残念だ。通信機能は、モデム、LAN、無線LANを装備している。

11.1V、4,400mAhのリチウム−イオンバッテリが標準添付される。JEITAバッテリ測定法Ver1.0による駆動時間は約3.5時間。オプションのバッテリパック（L）では約7時間の連続駆動を実現する。CPUに拡張版SpeedStepテクノロジーが搭載されているためか、駆動時間は比較的長めとなっている。

ベンダー製品担当者からの一言

　バイオノート505といえば、1997年に登場して以来、バイオのモバイル分野の先端を担ってきたモデルです。デザインが先進的なだけではなく、きちんと使えるサブノート、それがバイオノート505です。前シリーズのR505シリーズから、加えてモバイルノートでも高性能であること、ということを追及してきました。今回大幅リニューアルしたバイオノート505のV505シリーズは、本体サイズは前モデルとほとんど変わりないのに脅威の強心臓のモバイルPetium 4を搭載。また、DVD-ROM ＆ CD-R/RWドライブを搭載しました。これによってディスクにデータを保存できるだけはなく、いつでもどこでもDVDを観るといった新しい楽しみをご提案しています。もちろん、バイオノート505の重要な要素であるデザインも手を抜いていません。モバイル用途だけはなく、メインマシンとしても、きっとご満足いただけるマシンです。（ソニー　インフォメーションテクノロジーカンパニー　企画部　加藤 雅巳）

スペック

[相澤裕介, ITmedia]

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