> レビュー		2003年8月5日　01:22 PM 更新

400万画素CCD搭載のコンパクト10倍ズーム機
オリンパス光学工業 CAMEDIA C-750 Ultra Zoom（1/4）

	総合評価 6 画質 6 カメラ性能 8 デジタル性能 7 デザイン・インタフェース 8 機動力 6 レイティングポリシー

評価のポイント

画質

　400万画素機ではあるが、CCDサイズは下位機種の300万画素機と同じ（CCDサイズは公表されてないが、1/2.5インチと思われる）で、その分画素ピッチも小さく、画質に影響を及ぼしている。ISO感度も、300万画素機のC-740 Ultra ZoomがISO100からなのに対して、C-750 Ultra ZoomはISO50から。撮影画像もISO50の時はいいが、感度を上げるとディテールの描写力が落ちてざらつき始める。また、ダイナミックレンジが狭いせいか全体にコントラストが高く、色もあまり鮮やかではない。それでもさすがにオリンパスだけあって条件が良ければシャープですっきりした絵が撮れるが、マニュアル系400万画素機としては厳しい評価にならざるを得ない。

カメラ性能

　38〜380ミリ相当の10倍ズームレンズは圧巻。F2.8〜3.7とテレ側の明るさもそこそこ確保している。撮影機能は豊富。上位モデルのC-5050 ZOOMほどではないが、マニュアル露出、マニュアルホワイトバランス、測光パターンの変更、スーパーマクロなど、一通りの機能を装備している。さらにこのズームレンズに1.7倍のテレコンを装着可能。上部にホットシューを装備するなど拡張性もしっかりしているので、望遠のみならず幅広いシチュエーションに対応できる。

デジタル性能

　突飛な機能は持たないが、コントラスト・彩度・シャープネスを11段階で切り替えられるほか、パノラマ撮影支援機能やリアルタイムヒストグラム表示機能を搭載しており、ユーザーの意図を反映した撮影が可能だ。

デザイン・インタフェース

　ファインダーはEVFと液晶モニタの切り替え式。ユーザーインタフェースはC-730 Ultra ZoomやC-4100 ZOOMなどから継承したもので、液晶モニタに表示されるメニューで多くの機能をコントロールする。AELボタンをカスタムボタンとして、また、十字キーのうちの3個にショートカットキーとして任意の機能を割り当てられるので、うまくセッティングすればストレスを感じずに目的の機能をコントロールできる。これは素晴らしい。

機動力

　沈胴式の10倍ズームレンズを搭載する割にはコンパクトだが、やはり奥行きはある。起動時間も約5秒と、機動力をウリにするタイプのデジカメではない。だが、内容を考えれば十分で、バッテリーも単3型×4本またはCR-V3×2本が使える柔軟性がある。

総合評価

　400万画素10倍ズーム機が6万円弱で買えて、見た目もけっこうコンパクト、となればかなり魅力的な製品なのだが、気になったのは画質。ダイナミックレンジ、ノイズ、ディテールの描写力、色味、そのいずれでも少しずつ無理をしているように感じる。その辺を割り切って使えるかどうかだろう。あるいは、C-740 Ultra Zoomという選択肢もある。ホットシューやマイクがない（音声付き動画を撮影できない）300万画素の下位機種だが、画素数が少ない分、感度は少し高く、価格も1万円ほど安い。とはいうものの、この価格でこの画素数、この望遠率はなかなか望めない。マニュアル機能が充実した低コストの望遠系デジカメを探している人にはマッチするだろう。

ベンダー製品担当者からの一言

　光学10倍ズームレンズを世界で初めて4.0メガピクセル機に搭載し、高画質な超望遠撮影を可能にしました。ボディサイズも小さく、持ち歩きに便利です。また最短3センチまでの近接撮影も可能なほか、動画機能も充実しているので、ビデオカメラを持ち歩くことなく、静止画と動画を本機1台で楽しんでいただけます。（オリンパス光学工業　広報・IR室　川崎 美智子）

主要スペック

有効画素数	約400万画素
レンズ	38〜380mm相当（35mm換算）、F2.8〜3.7
ズーム	光学10倍ズーム
最大画像解像度	2288×1712ピクセル
記録メディア	xDピクチャーカード
バッテリー	単3型電池×4/CR-V3型リチウム電池×2
サイズ（W×D×H）	107.5×68×66mm（突起部を除く）
重量	約305g（本体のみ）

[荻窪圭, ITmedia ]

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