外付けタイプのお手頃ビデオキャプチャー――I/Oデータ「GV-MVP/RZ」(2/2)少し前までの外付けMPEG2キャプチャーは、USB 1.1を使用していたものが多かったため、帯域不足からレスポンスがあまり芳しいとは言えなかった。だが、最近発売されるものはほとんどが最大480MbpsのUSB 2.0を使用するようになり、内蔵タイプとあまり遜色ない操作感覚が得られるようになっている。実際、mAgicTVを起動して操作してみたところ、若干のタイムラグはあるものの、それほど気になるということはなかった。 なお、本製品はUSB 1.1のみしか対応していないPCでも、使用できないことはない(ただし使えるかどうかは、PC側のUSBコントローラに依存する)。だが、使用できるビットレートが最大15Mbpsから最大6Mbpsへと大幅に下がり、操作性も低下するため、あまり実用的とは言えない、もしそうしたPCで使うのであれば、USB 2.0のインタフェースカードを増設してでも、USB 2.0で使用するか、内蔵タイプのGV-M2TV/PCIを選択した方がいいだろう。
添付されるTV操作ソフトの「mAgicTV」では、TVのチャンネル切り換えや録画などの基本的な操作ができる。もちろん、タイマー録画やOFFタイマー(指定した時間が経過すると録画を終了する機能)も付いている。 また、ADAMS-EPG+による電子番組表「mAgicガイド」が付属する。これはインターネットから番組データを自動的に取得し、番組欄を見ながら視聴や録画予約ができるので非常に便利なソフトだ。
ADAMS-EPG+による電子番組表。データは簡単なアンケートに答えるだけで無料でインターネットからダウンロードできる 一方、録画したビデオを編集するためのソフトウェアは「Ulead Video Studio 7 SE」が、編集したデータをDVDなどに記録するためのライティングソフトとしては「Ulead DVD-MovieWriter2.0 SE for mMagicTV」が付属しているの。だから、データを編集・保存するのに他の製品を購入する必要はない。 また、ライティングソフトはわざわざ“for mAgicTV”と銘打っているだけあって、mAgicTVから「Ulead DVD-MovieWriter2.0 SE for mMagicTV」を起動し、そのまま書き込みに移行できる。メニューの作成なども自動でやってくれるので、いままでのPCでのTVキャプチャーに比べると、家庭用DVDレコーダーに近い感覚で使用することができるだろう。
従来のTVキャプチャー機器は(機能も価格も)ハイエンドのものが多く、たまに価格の安い製品があっても、画質やパフォーマンスの点が不満で購入する気になかなかなれなかった。 だが、このGV-MVP/RZは、ここまで述べてきたように、画質やパフォーマンスも十分実用的で、価格も、これまでハイエンド製品の購入をためらっていた人でも、試しに買ってみようという気になる設定だ。おそらく、これが3万円台という価格だったら買わないだろう。そう考えると、GV-MVP/RZの価格設定は実にいいところを突いている。 最近で言えば、こうしたPC用のTVキャプチャー機器の“ライバル”には、家庭用HDD+DVDレコーダーというものがある。実は筆者も家庭用のHDD+DVDレコーダーを既に持っているのだが、近ごろでは、ハードディスクがいっぱいになってしまって、それをDVD-Rに救い出す気も失せてしまったいる(単にズボラなだけかもしれないが……)。そうしたユーザーにとって、PCのの広大な、そしていっぱいになったら交換すればいいHDDへ録画できるGV-MVP/RZは、それだけでかなり魅力である。 少し気になる点があるとすれば、DVD-Rなどに書き出すときに家庭用のDVDレコーダーでは可能なドルビーデジタル(AC-3)での書き出しができないことぐらいだろうか。ただし、これもUleadのMovieWriter2にアップデート(有料)して、さらにAC-3のプラグイン(こちらも有料)を導入すれば不可能ではない。そこまでお金をかけるかどうかは別として、そういう逃げ道は用意されている。それが大事なのである。 関連記事 アイ・オー、GRT&NR搭載USB 2.0キャプチャユニット 関連リンク アイ・オー・データ機器 ホームページ [河野寿, ITmedia ] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. 前のページ | 2/2 | 最初のページ モバイルショップ
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