> ニュース 2003年9月27日 04:37 AM 更新

「アップル G5ソリューションフェア」レポート〜来場者を前にMac OS X 10.3を大々的にデモ〜(3/3)


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使っていて「楽しい」「美しい」新機能

 Mac OS Xは、作業をしていて「楽しい」「美しい」と思わせるOSなのだけど、Pantherにもまさにその気持ちにさせる新機能がある。それが「Expose」(eの上にアクサンテギュ。「エクスポゼ」と発音する)。

 Mac OS Xで作業をしていると、画面の上がウィンドウだらけになってしまうものだ。特に、Mac OS Xはフリーズしないもんだから、ついついいい気になってウィンドウだらけにしてしまいがちだ。

 こうなると、作業を切り替える時に、自分の求めるウィンドウがどこにあるのかが分からなくなる。アプリケーションごとにウィンドウメニューはあるけれど、それでは名前しかわからないし、全体を通して見ることはできない。そこでExpose。キーをポン(デフォルトは[F9]キー)と押すと、その時開いているウィンドウがすべて、平べったく並んだ形で表示される。



 あとは、求めるウィンドウをクリックすれば、そのウィンドウが前面に来ている状態で元に戻る。

 このほか、アプリケーションごとに平べったく並べたり、ウィンドウを全部追いやってデスクトップを一時的に表示することもできる(それぞれデフォルトで[F10]/[F11]キー)。

 Exposeを呼び出すキーは自由に設定できるし、マルチボタンマウスを使っているのなら、そのボタンに割り当てることもできる。また、画面の四隅のホットコーナーにマウスポインタを持っていくことで機能を呼び出すこともできる。


 「Fast User Switching」は、マルチユーザー環境で、ユーザーを簡単に切り替えるものだ。この時、前のユーザーはアプリケーションを終わらせたりログアウトしたりする必要はない。右上のメニューからユーザー名を選ぶだけで、ダイナミックに切り替わる。

 これは、パスワード設定のなかった例だけど、パスワードが必要な場合には、画面が回る前にパスワード入力ダイアログが出る。逆だったら大変。

 PowerBookやiBookをどこかに落とした! 盗まれた! といった時、ハードウェアの被害以上に、中に入っているデータの流出が怖い場合がある。そこでPantherには「File Vault」という機能が付いた。これは、ホームディレクトリ以下を丸ごと暗号化してしまうものだ(128bit AES)。

 ただしパスワードを使ってログインしたユーザーには、暗号化/復号化は全く意識させない。また、暗号化/復号化は極めて高速。暗号化されているホームディレクトリからQuickTimeムービーを6本同時に再生させるデモを行ったが、特にコマ落ちはなかった。<とはいえ、Power Mac G5 2GHzデュアルではある>

 これは、実は、暗号化されたディスクイメージ(それ自身は今までもあった)を拡張して、それをホームディレクトリにできるようにしたというものなのだ。他のユーザー(あるいは他のOS)から見た場合、ホームディレクトリが1個の大きなイメージファイルになっており、その内容は暗号化されているというわけだ。

 その後、高速化された「Preview」、スレッド表示にも対応した「メール」、動画圧縮の新CODEC「Pixlet」(画質をほとんど落とさずに25分の1に圧縮できる。これはQuickTimeに標準で付属)と続き、最後にiChat AVのデモが行われた。控え室とのビデオチャットだ。Mac OS X 10.2用は現在β版として配付されているが、Pantherには標準で付属するようになる。また、Mac OS X 10.2を使い続けたい人のために、10.2用の正式版がダウンロード販売(価格未定)される予定だ。現在のβ版は今年いっぱいは使える。


 最後に、Mac OS X 10.3 Pantherの発売時期だけど、まだ「年内」としか言えない。価格も未定。

[こばやしゆたか, ITmedia ]

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