> レビュー 2003年10月24日 07:00 AM 更新

広角27ミリ&光学4倍ズーム搭載で表現力がパワーアップ――CAMEDIA C-5060 Wide Zoom(3/3)


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 感度設定は、ISO 80/100/200/400と、AUTOを選べる。最大記録画素数は、静止画が2592×1944ピクセル、動画は640×480ピクセル(15fps)。記録形式は、静止画がJPEG/TIFF/RAW、動画はQuickTimeとなる。

 撮影した画像は、RAWデータで保存することが可能なほか、再生時に画像設定やトリミングを施し、TIFFやJPEGデータで記録メディアに再記録できる。もちろん、同梱の画像編集ソフト「CAMEDIA Master 4.1」を利用し、PCで現像(再生・編集)することも可能だ。RAWデータで撮影すれば、撮影後にホワイトバランスやコントラスト設定などを思いどおりに反映できるほか、多少失敗した写真でも救済できる場合もある。時間とメディア容量に余裕があり、画質を重視する場合はRAWデータでの撮影がおすすめだろう。

 動画撮影は、640×480ピクセルサイズのムービー(音声付き)を、記録メディアの容量いっぱい(上限は2Gバイト)まで連続撮影が可能だ。

 通常のプログラムオートに加え、プログラムシフトモード、シャッター優先モード、絞り優先モード、マニュアル露出モード、動画モードも装備している。また、通常の連写モードでは、毎秒1.4コマで最大10枚(HQモード)の連写を実現できる。撮影設定を変更すれば、高速連写モード(TIFF以外の画質モード)で毎秒3コマ、最大4枚の連写が可能だ。


C-5060の上部。スピードライトなどを装着できるホットシューを装備している。左側には、フォーカスモードボタンと測光モード選択ボタンを配置

 マクロ機能には、通常の「マクロモード」(撮影距離20〜80センチ)に加え、レンズ先端から被写体まで、最短3センチまで寄れる「スーパーマクロモード」を搭載。スーパーマクロ時の焦点距離は、約50ミリ(35ミリフィルム換算)に固定され、27.7×20.6ミリの被写体を画面いっぱいに撮影できる。

 C-5060には、xDピクチャーカードスロットとコンパクトフラッシュ(CF)カードスロットのデュアルスロットを備えており、記録メディアはxDピクチャーカード、CFカードおよびマイクロドライブに対応する。xDピクチャーカードとCFカード(マイクロドライブ)を同時装着もOK。本体背面のCF/xDボタンを押すことで、記録メディアをワンタッチで切り替ることが可能だ。なお、本製品には32MバイトのxDピクチャーカードが付属する。

 バッテリーは、専用のリチウムイオン充電池「BLM-1」(8800円)となった。BLM-1は、専用充電器「BCM-2」とともに同梱される。BLM-1は、カタログ値(標準撮影時)で600枚の撮影が可能だが、単3形電池のようにどこでも入手できるものではないので、予備として最低1本は購入しておくほうがよいだろう。ちなみに、BLM-1は、同社のデジタル一眼レフカメラ「E-1」の充電池にも採用されている。

 ただし、BCM-2はフル充電までの時間が6時間もかかり、使い勝手がよいとは言えない。仮にBLM-1を2本持っていた場合、充電時間に半日もかかってしまう。したがって、頻繁に撮影する場合は、2時間でフル充電可能な高速充電器「BCM-1」(1万円:別売り)が必要になるだろう。

C-5060のサンプル写真

 以下にサンプル写真を掲載しているが、ベータ機を利用した撮影であることをご了承いただきたい。量産機ではブラッシュアップされていると思われるので、実際の画質などはオリンパスの本製品紹介ページに掲載されているサンプル写真を参考にしてほしい。

  • 猫1


撮影モード:プログラムオート、記録画素数:2592×1944、シャッター速度:1/30秒、絞り値:F4.0、露出補正:-1/3、ISO:80(オリジナル画像はこちら

  • 猫2


撮影モード:絞り優先オート、記録画素数:2592×1944、シャッター速度:1/60秒、絞り値:F4.8、露出補正:-1/3、ISO:80(オリジナル画像はこちら

  • 風景


撮影モード:絞り優先オート、記録画素数:2592×1944、シャッター速度:1/80秒、絞り値:F8.0、露出補正:-1/3、ISO:80(オリジナル画像はこちら

  • 電車


撮影モード:絞り優先オート、記録画素数:2592×1944、シャッター速度:1/1000秒、絞り値:F2.8、ISO:80(オリジナル画像はこちら

  • マクロ


撮影モード:シャッター優先オート(スーパーマクロモード)、記録画素数:2592×1944、シャッター速度:1/50秒、絞り値:F3.2、ISO:100(オリジナル画像はこちら


 ベータ機での感想となるが、フルオートでの撮影は当たり外れが目立ち、晴天時以外では初心者が使いこなすにはちょっと難しいように感じた。白飛びにはやや弱いという印象だ。シャープネスの標準設定が強く、被写体によっては画全体がザラザラした質感となっている。シャープネスを-2〜-3程度下げ、ケース・バイ・ケースでコントラストも下げる方向で調整したほうがよいだろう。ただしこれらの点は、RAWデータで撮影したり、熟練者が手間をかけてマニュアル設定したりすれば解消できる。

 C-5060は、ボディの質感が高く、所有欲も満足させてくれるデザインだ。カメラの操作性もよく、広角の遠近感を強調した撮影や、RAW形式での記録ができるなど、ユーザーの幅広い要求に応えてくれるカメラといえる。中・上級者が積極的にマニュアル設定を駆使すれば、オリンパスのフラグシップカメラにふさわしい、高画質で満足のいく作品ができるだろう。

 ハイアマユーザーや、同社E-1ユーザーがサブ機として買う場合、または、これから本格的なカメラ撮影テクニックを身に付けたいという方なら、本機の購入を考えてみてはどうだろうか。

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関連リンク
▼ 製品紹介ページ
▼ オリンパス

[高柳政弘, ITmedia ]

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