PCUPdate：今年はやっぱ複合機でしょ――その2：全部入りの強力マシン「PM-A850」

> レビュー		2003年11月10日　07:31 PM 更新

今年はやっぱ複合機でしょ――その2
全部入りの強力マシン「PM-A850」（4/4）

前のページ

　では、最後に画質とプリンタドライバのユーザビリティ、速度を見ていくことにする。

画質

・プリント画質

PM-A850「高精細」での出力結果。実際の出力は彩度が若干高めだが、派手すぎるほどではない。黒つぶれへの耐性も高く、階調表現は優秀だ

PM-A850「超高精細」での出力結果

・スキャン画質

PM-A850での35ミリネガスキャン結果。発色が深く、彩度が高めの鮮やかな画質だが、人によっては派手すぎるように感じるかもしれない（オリジナル画像はこちら）

PM-A850での反射原稿スキャン結果（600dpi）。少々アンダー気味で、シャドウがつぶれやすいので、スキャン時にドライバ側で調整しておくとよい。色調は良好だ（オリジナル画像はこちら）

プリンタドライバ

プリンタドライバはPM/PXシリーズと同じ。モード設定を「詳細設定」にすると、より細かな画質設定が行える。「用紙設定」タブでは、フチなし印刷のはみ出し量を3段階で設定できる

詳細設定から呼び出した画質の「手動設定」画面。色補正方法を「EPSON基準色」にすると、ディスプレイイメージに近い出力となる（ただしカラーマッチングではないのに注意）

スキャナドライバ

スキャナドライバの「EPSON Scan」は3つのモードを持つ。全自動モードはプレビューから本スキャンまですべて自動だが、原稿タイプや解像度など最低限の設定はできる

こちらは「ホームモード」。原稿タイプと解像度、ホコリ除去などの設定項目がある

すべての設定項目と機能が使える「プロフェッショナルモード」。できるだけこのモードをマスターしたい

プレビューウィンドウはホーム／プロフェッショナルモード共通。フィルムスキャンにはサムネイルプレビューが便利だ。反射原稿では、複数の読み取り範囲を自由に設定できる

付属ソフト

付属の印刷ツール「EPSON PhotoQuicker 3.5」。画像を読み込み、フチなし印刷など各種のレイアウト印刷が簡単に行える。ExifPrintとPIMII（PRINT Image Matching II）を利用した画質補正にも対応している

付属のスキャンユーティリティ「EPSON Smart Panel」。PM-A850の操作ボタンと連動し、目的に応じたスキャンをナビゲートする

グラフ

・プリント時間

使った用紙は、L判がEPSON写真用紙、はがきがインクジェット官製はがき、A4が普通紙。PX-G900やPM-G800といったプリンタ上位モデルよりは遅いが、不満なく使えるスピードだ。高精細と超高精細の画質差は、目視する限り皆無に等しい

・反射原稿のスキャン時間

プレビュー速度は、画像が表示されてCCDがキャリッジリターンするまでのタイム。エプソンのスキャナはプレビューが速いところが大きなポイント。本スキャンもかなり高速だ

・35ミリネガのスキャン時間

プレビュー、本スキャンともかなり高速で、GTシリーズの「GT-9400UF」に匹敵する速度だ。ホコリ除去はスキャン後のソフトウェア処理なので、PCの性能によって変動する可能性がある

・A4普通紙コピー

PIXUS MP370での計測と同じ原稿を使用。カラー、モノクロともそれほど速くはないと思う。普通紙への印刷には、画質と速度の両面で、Bkインクが顔料か染料かが影響してくるが、カラーとモノクロで速度差が少ないのも、PM-A850が染料系Bkインクであることが大きい。エコノミーでは文字の判別が難しいほどにドットを間引くので、常用する画質設定は「速い」がよいだろう

関連記事