> レビュー 2003年11月20日 05:55 PM 更新

「赤」と「高画質」、「高速印刷」で勝負――キヤノン PIXUS 990i(2/3)


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写真画質とスピードのバランスは抜群

 では、注目の写真画質から見ていこう。

 評価したのは、デジカメで撮影したペンギン、人物、花の画像だ。同社の最高品質写真用紙「プロフェッショナルフォトはがき」(プロフェッショナルフォトペーパーと同等のはがき用紙)に出力した画像は、通常のきれいモードでも、粒状感もなく美しい。同モードではがきフチなし印刷した場合の1枚あたりの実印刷時間(給紙開始から印刷終了までの時間)は50秒弱と、画質とスピードのバランスがとてもよい。


プロフェッショナルフォトはがきに標準設定のきれいモードで出力した画像。最高解像度で出力しなくても、よほど目をこらさないと粒状感は分からない。ペンギンの頭の黄色もビビッドで、全体的に自然な色合い


同じく、プロフェッショナルフォトはがきに標準設定で出力した女性の画像。粒状感が肌の部分に目立ちやすい画像だが、非常になめらかだ。人肌も自然。レッドインクの効果で、人物画像は生き生きとした印象になるようだ


同じく、プロフェッショナルフォトはがきに標準設定で出力した花の画像。美しいが、元の画像はもっと花の色が薄い。こういった画像では赤が強く出るようだ。この色合いをよいとするかどうかは好みの問題だろう(スキャン画像ではピンクに見えるが、実物は全体的にもう少し赤みが強い)


付属ソフトの「EasyPhotoPront Plus」には、顔のしみ、ソバカスなどを自動的に消す「自動美肌モード」が追加されている。試しに適用してみたが、もともとしみやソバカスがないので、厚化粧をしたような顔になってしまった。これだけ差が出るという参考として見てほしい

 レッドインクが加わった効果だが、評価に使用した一般の人が撮るようなスナップ写真では、かえって従来のキヤノン製品よりも赤が若干強めという印象だ。色合いはもちろん自然でよいのだが、同社製品からの買い替えを考えている人にとっては、印刷する写真によっては赤がやや強いという印象を受けるだろう。

 使用する用紙が従来のプロフェッショナルフォトペーパーだと、赤がより強調されるようである。プロフェッショナルフォトペーパーは990iの発売前にマイナーチェンジしているので、本機で印刷する場合は新しいプロフェッショナルフォトペーパーの使用をお勧めする(新しいプロフェッショナルフォトペーパーは、用紙の裏にCanonのロゴが印刷されている)。

 とはいえ、微妙な色味の違いは実際に印刷物を見比べてみないとわからないぐらいで、画像の滑らかさ、色合いの自然さともにハイクオリティで、文句なしといってよいだろう。写真出力のスピードも、2003年秋の新製品の中でトップクラスだ。

[田中裕子, ITmedia ]

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