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2003年11月27日 03:11 PM 更新
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Windows XP Media Center Editionがやってくる――第1回
富士通 FMV-DESKPOWER C90EW/C(2/3)
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富士通のFMV-DESKPOWER C90EW/Cについて考える
筆者が評価した1台目のマシンは、MCE2004国内発表の先陣を切った富士通FMVのCシリーズ(FMVC90EW/C)だ。発表が国内版Media Center発表前と言うこともさることながら、AMDのAthlon64 3200+を使っているという点も異色だ。
FMV-DESKPOWER C90EW/C。AMDのAthlon64 3200+を搭載している
Cシリーズはコンパクト筐体を使ったマシンにもかかわらず高い性能を持っているが、Cシリーズの中で唯一Intel Pentium4ではなく、AMD Athlon64を使っている。13リットルの狭い筐体にハイパフォーマンスCPUが入っているのはうれしい。システムチップはNVIDIAのnForce3 150、ビデオはGeForce MX GO440とNVIDIA製で固められている。メインメモリは512M、HDDは160Gバイトと容量は十分だ。
ディスプレイは独自30ピンコネクタのみ(本体には15ピン端子あり)、キーボード&マウスは無線式なので、本体の電源コード、ディスプレイコード、そしてアンテナを接続するだけとセットアップは簡単だ。液晶は17インチのワイド液晶(1280×768ピクセル)で、DVDの再生には非常に都合がよい。
ディスプレイに独自30ピンコネクタを装備し、これを接続するだけでマシンが利用できる
LANコネクタは100BASE-TX/10BASE-Tのものが用意されている。ただし筆者のリビング環境ではLANは引いていなかったので、無線LANカードを差して利用したが特に問題はなかった。
起動すると表示されるメディアセンターは確かにリモコンだけで使えるが、マウスを併用するとさらによい。ただ、マウスを使っても選択肢が多い項目でプルダウンメニューが使えないのは難点がある。
たとえばDVDの字幕選択を「なし」から「日本語」にするためには、数えたくないほど(数え間違えでなければ68回)もリモコンかマウスのボタンを押す羽目になる(オーディオトラック/メニューでも同じだけ押すのかと思って断念した)。もちろん、「なし」の下には「規定の言語」という項目があるのだが、これが「規定の言語(日本語)」と表示されるか否かで分かりやすさは全然違うだろう。
TVチューナーはハードウェアMPEG2エンコードだけでなく、高画質回路として三次元Y/C分離とゴーストリデューサーがついている。デバイスマネージャーを見るとピクセラ製で「PIX-MPTV/P4W」相当のようだ。FM再生機能は、対応ハードウェアがないためサポートしない。初期設定に関しては必要に応じてプライバシー関連の確認と郵便番号(およびそれから導き出される受信地域選択)のみでも問題なさそうだ。
TVとDVDだが、TVに関しては専用EPGとなっており、番組名だけでなく概要もわかるのはうれしい。ただし、検索はジャンルのみでありキーボードを使っての検索機能はない。これはリモコンだけで操作できるという範囲を超えているので判断は分かれるところだろう。
MCE2004マシンに標準的に用意されている「マイテレビ」画面
シリーズ記録という連続物の録画指示を一度にできる機能はあるが、最近のビデオレコーダーではサポートの多い「Gコード」はサポートされない。家電の置き換えならば先進の方法だけでなく、古典的な手段もサポートしたほうが乗り換えやすいような気がする。ただし、EPGが組み込まれている関係で単に録画ボタンを押しただけでも番組名や説明も記録されるのはうれしい。
[小林哲雄, ITmedia
]
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