今年の秋からATIのGPUを扱うことになったASUSTeK。そのミドルレンジラインアップで「RADEON 9600 XT」を搭載した製品を使って、GeForce FX 5700 Ultraのパフォーマンスと比較してみた
ハイエンドGPUのベンチマークの値が、絶対的に「優勢」であるのは「分かっているけれど」、いかんせん価格があまりにも高すぎる。「3Dゲームに人生をかけています」というならともかく、「ほかにもいろいろ物入りなんですよ」という自作PCユーザーなら、昔からの定説「コストパフォーマンスに優れたビデオカードは2万円台に存在する」といったあたりが現実的な選択肢になってくる。 この価格帯に当てはまるのが、NVIDIA、ATIそれぞれのミドルレンジGPUシリーズ。現在、最新のミドルレンジGPUとしてNVIDIA陣営からは「GeForce FX 5700 Ultra」、ATIからは「RADEON 9600 XT」が登場している。 NVIDIAとATIに共通しているのが「ハイエンドに先駆けて、ミドルレンジには最新の技術が採用される」こと。GeForce FX 5700が内部のアーキテクチャを大幅にに変更し、(発表ベースではだいぶ前から存在していたが、現実的にはようやく)ビデオメモリにDDRIIを採用したのにたいし、RADEON 9600 XTは内部アーキテクチャは従来機種のRADEON 9600 PROとほぼ同じものの、トランジスタの層間膜にコンシューマー用ビデオカードとしては初めてlow-Kを採用して、コアクロックをRADEON 9600 PROの400MHzから500MHzにアップさせている。
GeForce FX 5700 UltraとRADEON 9600 XTの主要なスペックを比較する。コアクロックはRADEON 9600 XTがやや早く、メモリクロックはGeForce FX 5700 Ultraが圧倒的に早い。それを反映して、フィルレートはRADEON 9600 XTが上回り、ビデオメモリ帯域と頂点処理能力はGeForce FX 5700 Ultraが上回っている RADEON 9600 XT発表当初は、立ち上がったばかりのLow-Kトランジスタを採用したことで、出荷状況が心配されていたが、出荷開始が予定より2〜3週間遅れたものの、11月始めに今回紹介するASUSTeKのA9600XT/TVD/N/128Mが第一弾として登場してからは、店頭では普通に見かけるので、供給的な問題は発生していないようだ。 12月半ばに入って、RADEON 9600 XTもGeForce FX 5700 Ultraも、各ベンダーの製品が一通り店頭でそろうようになった。お手ごろなミドルレンジビデオカードとして、RADEON 9600 XTを選ぶかGeForce FX 5700 Ultraを選ぶか、なかなか迷ってしまう状況だ。 そこで今回は、ASUSTeKの「R9600XT/TVD/N/128M」と先日紹介した、MSIの「FX5700Ultra 128TD」を使って、今年最後の「ミドルレンジGPUベンチマーク対決」を行ってみた。
R9600XT/TVD/N/128M。搭載するメモリ容量は128Mバイト。赤い基板だがATI純正カラーとは微妙に違う。ヒートシンクを横から見ると「ASUS」となっているあたり芸が細かい
今回実行したベンチマークテストは、定番の3DMark03(ただし、比較のためBuildは330のまま)に3DMark 2001 SecondEdition Build330。ゲームベンチとしては、AquaMark03を使用した。 3DMark03は、軽負荷と重負荷それぞれのパフォーマンスを測定するために、1024×768ドット・32ビットカラーと1600×1200ドット・32ビットカラーのそれぞれで、FSAAと異方性フィルタリングを無効にした状態、FSAAを4X有効&異方性フィルタリング 8X有効にした状態を組み合わせて実行している。
3DMark03 Score
3DMark03 GT1
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