建築物の改修による省エネに補助金、国交省が提案募集:補助金
夏の暑さや冬の寒さをしのぐ方法は空調だけとは限らない。建物を改修して外からの熱を通しにくくする、内部の熱気を逃さないようにするという手段もある。国交省は建物の改修で10%以上のエネルギー消費量削減を見込める案に補助金を出す。
国土交通省は2012年度の「建築物省エネ改修推進事業」の提案を募集し始めた。募集期間は2012年5月25日まで。建物の改修によってエネルギー使用量を10%以上削減するという申し出に補助金を出すものだ。
申し込み案は、以下の5つの条件を満たしていなければならない。1つ目は建物の躯体を改修してエネルギー消費量を削減する案であること。断熱材や二重窓の導入などの手段で外気温からの影響を少なくし、空調などにかかるエネルギー消費量を削減するということだ。
2つ目は改修前と比較してエネルギー消費量を10%以上削減できると見込める案であること。
3つ目は、エネルギー消費量を計測し、エネルギー消費量の管理、節減に継続して取り組むこと。このために、エネルギー消費量を計測する「見える化」システムを導入する必要があるが、その導入費用も補助対象となる。
4つ目は改修にかかる費用が合計で5,000,000円以上であること。5つ目は2012年中に改修に着手すること。
補助率は、改修に必要な部材の費用と工事にかかる費用のを合計した額の3分の1以内。1件当たりの補助限度額は合計50,000,000万円。内訳は、工事にかかる費用に対して最大25,000,000円。部材の購入にかかる費用に対して最大25,000,000円。
国土交通省はそれぞれの申し込みを審査し、補助金支給対象を決める。審査結果は申し込み者全員に連絡して通知する予定。
関連記事
- 消費電力実質ゼロの住宅に補助金、中小事業者を対象に国交省が事業計画の公募開始
国交省は、住宅の消費電力を実質ゼロにする事業を公募で募り、選ばれた事業に補助金を出す - 大型蓄電池向け補助金制度が動き出す、審査認証機関の公募開始
法人向けの大型蓄電池への補助金支給開始に向けて、メーカーと製品を審査する機関の公募が始まった - 避難所に太陽光発電システムと蓄電池導入、神奈川県が補助金支給
神奈川県は備えが不十分な拠点に太陽光発電システムと蓄電池を導入するために補助金を支給する - 全量買取制度の買取価格原案、太陽光発電は42円
経済産業省は、再生可能エネルギーの全量買取制度における買取価格の案をまとめた - 「原油換算で500kl以上」省エネに寄与する設備に補助金、公募受付開始
経産省は、省エネに役立つ施設の導入に補助金を出す。ただし、節約目標など、さまざまな条件が付く - 家庭の節電に向けて、HEMS補助金の対象にパナソニックとミサワの製品が加わる
HEMS補助金の対象製品として8社の14製品が追加で加わった - 2012年度のエネファーム補助金受付開始、1件当たりの補助額上限は70万円
発電しながら給湯する燃料電池システムの補助金申し込み受付が始まった - HEMS補助金の対象製品第1弾が明らかに、4月19日から申請受付開始
家庭向けエネルギー管理システムの補助金受給対象製品が明らかになった - 蓄電池の補助金対象、3社の7製品に決まる
定置用リチウムイオン蓄電池導入促進対策事業費補助金の対象製品が明らかになった - 4月から始まる政府の大型補助金、節電・蓄電・発電機器の導入コストを低減
2012年度に利用できる主な補助金 - 東京都が中小企業の節電対策に助成金、蓄電・発電と合わせて最高2000万円
東京都は中小企業対象の節電対策補助金を用意する - 据え付け型の蓄電池で補助金制度、3月30日に対象機器を公表へ
リチウムイオン蓄電池を導入する個人、法人に向けた補助金制度が始まる
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.