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近隣の建物の間で電力を融通、日本初のマイクログリッドが12月に登場:エネルギー管理
発電設備と蓄電池、HEMSを装備した「スマートハウス」が販売量を伸ばしている。積水ハウスは、スマートハウス7棟と太陽光発電システムや蓄電池を装備した店舗1棟の間で電力を融通する「マイクログリッド」を構築する。マイクログリッドの構築は日本初となるという。
積水ハウスは2012年5月28日、同社のモデルハウス7棟と店舗1棟の間で、電力の融通を可能にする「マイクログリッド」を構築すると発表した(図1)。予定地は埼玉県越谷市のJR「越谷レイクタウン駅」南口。12月にオープン予定。この事業には、埼玉県がおよそ40,000,000円、越谷市が10,000,000円の補助金を支給する予定。
マイクログリッドとは、近隣の小規模なエリアに限定して、電力の融通を可能にするもの。電力の融通を可能にするため、マイクログリッドを構成する建物の間では、自家発電システムの発電量や蓄電池の蓄電量などのデータをやり取りする。ただし、今回のマイクログリッドで、データのやり取りに利用する情報ネットワークはまだ決まっていないという。
マイクログリッドを構成するモデルハウスはすべて太陽光発電システム、燃料電池、蓄電池、HEMSを搭載したもの。電気自動車充電用の200Vのコンセントを備えるモデルハウスも用意する。ただし、これは電気自動車充電のため。同社では、将来は電気自動車を蓄電池として利用することも計画しているとしている。
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