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年間光熱費を6万円程度節約可能、全住戸にエネファームを搭載するマンション:蓄電・発電機器
ガスから取り出した水素で発電し、発電時に発生する熱でお湯を沸かすエネファームを導入する世帯が増えている。しかし、集合住宅に設置することは難しかった。積水ハウスは日本で初めて、全戸にエネファームを搭載するマンションの建設に入った。
積水ハウスは2012年6月14日、全戸に家庭用燃料電池(エネファーム)を搭載するマンション「グランドメゾン大濠Park(福岡市中央区)」の建設を始めたと発表した(図1)。同社によると日本で初めての、全住戸にエネファームを搭載するマンションになるという。鉄筋コンクリート造りの6階建てで、総戸数は9戸。2013年5月に竣工予定。
エネファームは各住戸のバルコニーに設置する。発電しながらお湯を沸かすエネファームを利用することで、各世帯におけるエネルギー利用効率が高まる(図2)。電力会社からの受電量が減るので、夏のピーク時などに無理に節電する必要がなくなるという。
さらに、窓ガラスに遮熱断熱複層ガラスを採用して冷暖房効率を高め、照明にはLED照明を採用し、消費電力量削減を図る。同社の試算では、1戸当たりの年間光熱費をおよそ5万9000円節約できるという。
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