家庭・商店向けの電気料金が一番高い地域は?:ウイークエンドQuiz(2/2 ページ)
東京電力が家庭・商店向けの電気料金を値上げする申請を出したものの、利用者からの反発が強く、認可が下りない状況が続いている。では全国の電力会社の中で、現在のところ電気料金が一番高い地域はどこか。
正解:
家庭・商店向けの「従量電灯」(契約電力6kVA以上)で比較すると...
最高=「中国電力」 月額10,972円(6kVA、400kWhの場合)
最低=「北陸電力」 同9,354円(同上)
ミニ解説:
電気料金の契約プランは何種類にも分かれており、さらに電力会社によっても違いがある。その中で沖縄電力を除く各社が家庭・商店向けで共通に提供しているのは、「従量電灯」と呼ばれる料金プランのうち、契約電力が6kVA以上の大口ユーザーを対象にしたものである。
従量電灯の料金は月額固定の「基本料金」と毎月の使用量によって決まる「電力量料金」の2本立てで計算される。さらに電力量料金は3段階に分かれていて、使用量が多くなるにつれて単価も高くなる仕組みだ。月の使用量が120kWhを超えると2段目の単価、300kWhを超えると3段目の単価が適用される。
そこでモデルケースとして、契約電力が最低の6kVAで、月に200kWhと400kWhの電力を使用した2つの場合の電気料金を計算してみた(図1)。一番高い中国電力と一番安い北陸電力を比較すると、月額の電気料金は15%以上も開きがある。これは地域ごとの発電コストの違いによるところが大きいと考えられる。
まもなく値上げを予定している東京電力だが、基本料金は据え置いて、電力量料金を引き上げる方針だ。申請どおりに認可されると、200kWh/6kVAの場合の電気料金は5884円、400kWh/6kVAの場合は1万1302円で中国電力を抜いて最高額になる。
特に2段料金と3段料金を大幅に値上げするため、使用量の多いユーザーの負担が増える。実際の値上げ幅は申請時よりも少し低くなる見込みだが、それでも全国の中で最高水準になることは確実な情勢である。
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