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塩害対策と発電量の両立を狙ったメガソーラーが完成:自然エネルギー
NTTファシリティーズは広島県尾道市でメガソーラー「F尾道太陽光発電所」を完成させた。塩害対策を徹底しながら、発電量確保を狙っている点が特長だ。
メガソーラー建設用地となったのは広島県尾道市瀬戸田町。瀬戸内海に浮かぶ離島に位置している塩田跡地だ。海が近い塩田跡地という条件があるため、メガソーラー建設計画では塩害対策を徹底した。具体的には架台を置く鉄筋コンクリートの基礎として、コンクリートを通常よりも厚くかぶせたものを採用した。
さらに、2種類の太陽光発電パネルを使い分けるという工夫を凝らしている。1つは塩害対策を施したパネルだ。出力は240W。これは海岸側に設置する。もう1つは塩害対策よりも発電量を重視したパネルだ。このパネルの出力は290W。これは塩害の影響が少ないと考えられる内陸部に配置する。2種類の太陽光発電パネルを使い分けることで塩害対策と発電量確保の両立を狙っている。
メガソーラーの最大出力は約1.5MW(1504kW)で、年間発電量はおよそ1590MWh(15万9000kW)となる見込み。NTTファシリティーズ独自のストリング(複数の太陽光発電パネルを直列に接続したもの)単位で発電量を監視するシステムも導入しており、発電量の不自然な変化などのトラブル発生に備えている。稼働開始は2013年1月上旬の予定。
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