コンセントと分電盤を管理できるHEMS、無線対応で工事は不要:エネルギー管理
電源タップ型のHEMSを製品化したユビキタスは、これまで対応できなかった壁面コンセントや分電盤用の小型HEMSを開発した。無線のECHONET Liteで相互接続するため、設置が容易であり、見える化や電源の制御がたやすくなる。
組み込みソフトウェアの開発企業であるユビキタスは、2013年5月、家庭向けの電力見える化対応製品を拡充した。
同社の従来製品「Navi-Ene Tap」は、無線LANを組み込んだ電源タップである。タップだけでHEMS(Home Energy Management System)として機能する。具体的にはタップの差し込み口ごとに消費電力を測定し、タップの内蔵機能を用いて無線LAN経由でクラウドサービスにデータをアッププロード可能だ。クラウドサービス内のデータを活用するために、宅外からでも消費電力を確認できるNavi-Eneサービスも提供しており、コンセントごとの電源オフ操作も可能だ。
今回、ECHONET Lite*1)に対応した電力測定機器「Navi-Ene Plug」と、分電盤の電力消費量を計測できる「Navi-Ene Master」を追加した。
*1) ECHONET Liteは経済産業省がスマートメーターとHEMSを接続する標準プロトコルとして認定した規格。スマートハウス向けに創エネ、蓄エネ、省エネを実現する複数社の製品間で相互接続を可能にすることが目的だ。
ECONET Lite対応品を用いると、電源タップを使わず、直接壁面のコンセントに接続するような機器がNavi-Eneサービスの対象となる。例えばエアコンや冷蔵庫だ。
これらの機器は組み合わせてシステムとした方が効果を得やすい。そこで、同社はNavi-Ene PlugとNavi-Ene Master、ECHONET Lite対応のルータをセットにした「Navi-Ene HEMSパック」を製品化した(図1)。個別の家電製品の台数に応じて、3種類のパックから選択できる。いずれのパックも価格は10万5000円(税込)*2)。パック1とパック2は2013年5月から、パック3のみ2013年7月に販売を予定する。
*2) エネルギー管理システム導入促進事業(HEMS導入事業)に関する補助金対象製品である。
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