「池に浮くメガソーラー」が運転開始、日本初の水上式で1.18MW:自然エネルギー
埼玉県の工業団地内にある調整池に、日本で初めて水上式のメガソーラーが完成した。池の水面に4500枚の太陽光パネルを浮かべたもので、発電能力は1.18MWを発揮する。河川の水量を調整するために造られた池が大規模な太陽光発電所として動き始めた。
日本初の水上式メガソーラーは、その名も「ソーラーオンザウォーター桶川」。都心から50キロメートル圏内にある埼玉県の桶川市内で7月19日に完成して、発電を開始した。
桶川市の東部工業団地にある水量調整用の池の水面に、4500枚の太陽光パネルを設置したものである。池の広さは約3万平方メートルあり、そのうちの1万2400平方メートルに太陽光パネルが敷き詰められている(図1)。
発電能力は1.18MW(メガワット)で、年間の発電量は125万kWを見込んでいる。一般家庭で約400世帯分の電力使用量に相当する。発電設備には自立運転機能と移動式蓄電池を備えていて、災害・停電時の非常用電源としても利用することが可能だ。
太陽光パネルは水面に浮く形で設置した(図2)。桶川市によると、風速40メートル、水位差9メートルの変動にも対応できる。一般に太陽光パネルは温度が上昇すると発電量が減少する性質がある。水上は地上に比べて温度が上がらないため、発電量が10%ほど増えることを想定している。
水上式のメガソーラーを建設したのは、全国10カ所で同様の水上式メガソーラーを計画中のウエストグループである。桶川市から調整池の水上の使用権を有償で取得して、20年間にわたって発電事業を運営する。さらに大阪府の泉佐野市でも公園内の池に2MWの水上式メガソーラーを建設する計画を進めている。
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