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7年間の実績をもとに建設、木質100%のバイオマス発電所:自然エネルギー
大分県で地域の森林資源を活用した大規模なバイオマス発電所の建設計画が決まった。出力は18MW(メガワット)を発揮して、一般家庭で3万世帯以上の電力を供給する能力がある。7年前から稼働している木質バイオマス発電所の実績をもとに、設備に改良を加えて発電効率を高める。
新たにバイオマス発電所を建設する場所は大分県の南部にある豊後大野市(ぶんごおおのし)である。山間部の多い「豊肥(ほうひ)地域」にあって、農業と林業が盛んなところだ(図1)。周辺地域を含めて豊富にある森林資源をバイオマス発電に生かす。
発電所を建設・運営するのは東京に本社がある「ファーストエスコ」で、7年前の2006年から福島県の白河市と大分県の日田市で木質バイオマス発電所を稼働させている(図2)。いずれも林業や製材業で発生する未利用材を木質チップにして燃料に使う発電設備である。
豊後大野市に建設するバイオマス発電所も同様に木質チップだけを利用するが、2つの発電所の実績をもとに設備に大幅な改良を加えて発電効率を高める方針だ。出力は18MW(メガワット)を予定していて、白河の11.5MW、日田の12MWと比べて約1.5倍の規模になる。
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