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春に減少、夏に微増、上半期の電力販売量は前年から1%減に:エネルギー管理
電力会社10社の2013年度上半期(4〜9月)の販売量がまとまった。前年同期と比べて1.0%の減少で、企業向けと家庭向けともに縮小した。猛暑の影響で7月と8月はわずかに増えたものの、4〜6月と9月の合計4カ月間は需要が減った。特に工場向け電力の減少が目立つ。
電気事業連合会がまとめた電力会社10社の速報値によると、上半期の販売量は合計で4181億kWhになり、前年同期から1.0%の減少になった(図1)。家庭・商店向けの「電灯・電力」が1.2%減、企業・工場向けの「特定規模」は0.9%減だった。
9月単月では前年比2.7%と大きく減少して、特に家庭・商店向けが4.0%も減った。企業・工場向けは1.9%の減少で、5月以降4カ月ぶりに前年を下回った。今年は9月も残暑が厳しかったものの、節電効果や代替エネルギーの活用などによって電力会社の販売量は減少している。この傾向が今後も続くことは確実だ。
特に注目すべきは、全体の4割を占める工場向け(産業用その他)の販売量が縮小していることである。上半期の合計では前年比1.2%減で、7月を除く5カ月間にわたって前年を下回った。今年は景気の回復によって電力の需要が伸びる予想もあったが、少なくとも電力会社から購入する量は減っている。最近ではガスを使った自家発電設備や冷暖房設備を導入する事例が増えていて、その影響も出ているようだ。
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