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「振動発電」しながら温度・湿度を収集、オフィスのエネルギー管理をワイヤレスで:省エネ機器
人間や設備機器の振動を利用して発電する「エネルギーハーベスティング(環境発電)」の適用例が広がってきた。竹中工務店はオフィスの空調ダクトに設置した振動発電デバイスとワイヤレスセンサーを使って、温度や湿度のデータを収集してエネルギー管理に生かす実験を進めている。
オフィスや工場の節電では、温度や湿度に合わせて空調を最適に制御すると効果が大きくなる。竹中工務店はオフィスの天井にワイヤレスセンサーを多数設置して、20〜30平方メートルの空間ごとに温度や湿度をモニタリングする実証試験を進めている。収集した温度・湿度のデータをもとに空調の運転モードを制御して節電を図る。
竹中工務店の技術研究所内にある400平方メートルの執務スペースを利用した。最大の特徴は天井裏にある空調ダクトの振動で発電する「エネルギーハーベスティング(環境発電)」を活用する点にある。小型の振動発電デバイスで電力を発生させて、温度や湿度を計測するセンサーを駆動する(図1)。電池や電源が不要になるため、場所を選ばずに設置できて、保守の手間も省くことができる。
実証試験では空調ダクトの側面に振動発電デバイスを設置して、さらに天井の空調吹出口の近くに温度・湿度センサーを配置した(図2)。センサーで計測したデータはワイヤレス通信でパソコンに送り、執務スペースの部分ごとに最適な温度・湿度を維持できるように空調を運転する。
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