ボタン1つでお肉もキレイ、4光源のLED:LED照明(2/2 ページ)
インテックスは色の再現性がよく、商品の特性に合った光を放つことが可能な直管形LED「Tino4000HR」の販売を2014年10月1日から開始する。太陽光と似た光が適する商品と、生鮮食料品のように三原色を幾分強調した光が適する商品、それぞれに適した光を1本のLEDだけで切替出力できることが特徴。
なぜ2種類の光を出せるのか
青色LEDと、黄色に発光する蛍光体を組み合わせた一般的な白色LEDチップを使うだけではこのような光を出すことは難しい。「当社は近紫外線から近赤外線まで、発光スペクトルの幅が狭いLEDチップを複数組み合わせて、製品ごとに用途に応じた光を作り出せるように設計している*2)。機能性LED光源技術であり、『波長選択・加算方式』と呼ぶ。Tino4000HRでは、三原色に相当するLEDチップと白色LEDチップの合計4つを組み合わせた。白色LEDチップを中心に光を作り、三原色のLEDチップを補助的に使って演色性やおいしく見える光(図2)を実現している」(インテックス)。
*2) 例えば近紫外(波長350〜400nm)や青(450〜500nm)、緑(500〜550nm)、黄緑(550〜600nm)、赤(600〜650nm)、少し紫がかった赤(650〜700nm)、近赤外(800〜900nm)という7種類のLED光源から用途によって選択できるという。この手法を用いて、一般的な照明とは異なる製品も製造している。農業・園芸産業での防虫用途、食品製造産業で防虫衛生用途、半導体産業の製造ラインでの労働環境改善などに向く照明などだ。
40形で消費電力は20〜27W
Tino4000HRの色温度は5000K(ケルビン)。いわゆる昼白色だ。全光束は2100lm(ルーメン)、直下照度は400lx(ルクス)以上だという。消費電力は20〜27W。寸法は1198×28mm。
「ショーケース用途では(40Wの蛍光灯に相当する)40形が多く使われているため、まず40形の製品を発売する。蛍光灯と同じG13口金を備えた灯具に装着することも可能だが、その場合はRa96の光のみを出力する」(インテックス)。
関連記事
- 照らした時の色の見え方にも注意しよう
連載:“数字”で選ぶLED照明(3) - 4mmと薄い有機EL照明が光る、ゼロエネルギーのオフィスを実現
平均演色性評価数90をうたう - 「モナ・リザ」が一番きれいに見える光はこれだ、34種類のLEDで実現
東芝のLED技術 - 「価格よし」「光よし」で中小企業を攻める、フィリップスが直管形LED
価格と演色性のバランスを求めた - 消費電力は蛍光灯の4割、発光効率190lm/Wの直管形LED
低消費電力を追求、Raは80
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.