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九州の8月の販売電力量が前年比9.7%も減る、西日本は軒並み大幅減:電力供給サービス
今夏は7月に続いて8月も西日本を中心に販売電力量が大幅に落ち込んだ。最も大きく減少したのは九州で前年から9.7%も減った。そのほかの西日本各地でも沖縄を除いて7%以上の減少率になっている。東京は3.6%減で、全国で東北だけが前年の実績を上回った。
電力会社10社の8月の販売電力量は前年から4.8%の減少だったが、特に地域による差が目立つ。天候が不順だった西日本の各地では冷房需要が少なくなり、家庭向けの「電灯」は中国・四国・九州の3地域で前年を10%以上も下回った(図1)。四国と九州では企業が利用する「業務用」も10%を超える減少率である。
中でも九州の需要の減少が際立っている。家庭向けが13.2%減、業務用が11.5%減で、工場などの「産業用その他」だけが2.7%の小幅な減少にとどまった。全体では9.7%の減少率になり、7月の6.2%減からさらに拡大した。西日本では関西が前年比で7.2%減(7月は4.4%減)、中国が7.0%減(同3.3%減)、四国が8.6%減(同5.9%減)で、軒並み7月を上回る落ち込みだ。
そのほかの地域でも東京が3.6%減(7月は2.6%減)、中部が4.2%減(同1.3%減)、北陸が2.9%減(同2.7%減)、沖縄が0.9%減(同0.2%減)で7月よりも減少率が拡大した。東北だけは8月の前半に気温が高めに推移したことから、前年を上回って1.9%の増加(同2.1%減)に転じた。北海道も0.9%の小幅な減少(同1.4%減)に収まった。
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