いちごグループが12番目の太陽光発電所を稼働、さらに12カ所で開発中:自然エネルギー
不動産と再生可能エネルギー事業を運営する「いちごグループ」が北海道でメガソーラーの運転を開始した。同グループが手がける12番目の太陽光発電所で、発電能力は1.9MWである。さらに全国12カ所で発電所の開発計画が確定して、稼働中の設備と合わせて発電規模は83MWに拡大する。
いちごグループは北海道の東部に位置する中標津町(なかしべつちょう)で11月4日に「いちご中標津緑ヶ丘ECO発電所」の運転を開始した。発電能力は1.93MW(メガワット)で、年間の発電量は218万kWhを見込んでいる。一般家庭で約600世帯分の電力使用量に相当する。
設備利用率(発電能力に対する実際の発電量)は12.9%になり、全国のメガソーラーの標準値13%とほぼ同水準を予想している。北海道の東部は全国平均並みの年間日射量が期待できて、しかも平坦な広い土地が多くあることから、北海道の中でもメガソーラーの建設計画が増えている地域の1つである。
いちごグループは2013年8月に徳島県で「いちご徳島東沖洲ECO発電所」(発電能力2.52MW)の運転を開始して以降、これまでに12カ所で太陽光発電所を稼働させてきた。12カ所を合計すると発電規模は14.72MWになる(図2)。さらに12カ所で発電所の開発を決めていて、2018年2月までに83MWの発電規模に拡大させる計画だ。
すでに沖縄県の名護市で「いちご名護二見ECO発電所」(発電能力8.44MW)の建設工事を進めていて、2015年3月に運転を開始する予定である(図3)。このほかに群馬県の昭和村では関東で最大規模になる43MWのメガソーラーを2017年3月に稼働させる計画がある。
いちごグループは再生可能エネルギーによる発電事業を運営する「いちごECOエナジー」を2年前の2012年11月に設立して、メガソーラーによる不動産の有効活用を促進している。中標津町のメガソーラーは未利用の状態にあった雑種地に建設した。
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