ニュース
東京電力の「接続入札」に251件の応募、群馬県の北部で送電設備の増強工事へ:電力供給サービス
東京電力は再生可能エネルギーによる発電設備の接続容量が限界に近づいている群馬県の北部を対象に、送電設備の増強工事費を共同で負担する事業者を入札方式で募集していた。その応募数が251件にのぼり、接続対象になる発電設備の容量は募集規模を上回る33万kWに達した。
東京電力の管内でも一部の地域では、再生可能エネルギーによる発電設備の接続を4月から保留している。特に群馬県の北部では送電設備の容量が3月までの申し込みで限界に達して、送電設備の増強工事が不可欠な状態だ。工事費は接続を申し込む発電事業者が負担することになっていて、8月1日から9月1日まで入札方式で希望者を募集した(図1)。
入札にあたっては発電設備の容量1kWあたりで1万3500円以上(募集エリアI)か1000円以上(募集エリアII)の工事費を負担する必要がある(図2)。それでも応募数は251件にのぼり、発電設備の建設計画が数多く存在することが明らかになった。251件の発電設備の容量を合計すると約33万kWになり、募集規模の31万kWを上回った。平均の設備容量は1.3MW(メガワット)である。
東京電力は応募内容をもとに接続を検討したうえで、入札金額の高い順に接続対象の発電設備を決定する。応募した事業者には11月末をめどに結果を通知した後、接続に必要な契約の手続きを2015年3月から開始する予定だ(図3)。入札に応募しなかった発電設備の接続検討は募集プロセスが完了する2015年度に入ってからになる。
関連記事
- 九州の再生可能エネルギーに急ブレーキ、発電設備の接続を保留する事態に
太陽光発電が急増した結果、需給バランスに影響 - 再エネ接続を保留、九州に続いて北海道・東北・四国も
2014年10月1日以降の申し込みに適用 - 再生可能エネルギーの接続可能量、バイオマスよりも原子力を優先
年間の発電量や出力の安定性を重視して拡大へ - 買取拒否と接続拒否ができる、新制度に残る運用上の問題
解説/再生可能エネルギーの固定価格買取制度(3) - キーワード解説:発電した電力の買い取りに欠かせない「系統接続」
電力会社の送配電ネットワークに接続する
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.