ニュース
「環境未来島」でメガソーラーが稼働、産業用地を自然エネルギーの拠点に:スマートシティ
「持続する環境の島」を目指す兵庫県の淡路島で、再生可能エネルギーによる発電設備が続々と動き出している。新たに兵庫県の企業庁が産業用の埋立地に2MWのメガソーラーを稼働させた。企業庁が直営方式で建設するメガソーラーは県内の10カ所に広がり、発電規模は30MWまで拡大した。
全国の自治体の中でも兵庫県の再生可能エネルギーに対する取り組みは積極的だ。県と市町村それぞれで自然エネルギーを活用した発電設備の拡大を進めていて、その象徴的な場所が淡路島である。2012年から「あわじ環境未来島構想」のもと、エネルギーの自給自足を目指している。
兵庫県の企業庁は淡路島の東側の沿岸部にある埋立地にメガソーラーを建設して、1月13日に運転を開始した(図1)。発電能力は2MW(メガワット)で、年間に220万kWhの電力を供給する予定だ。一般家庭で約600世帯分に相当する規模になる。企業庁の発電事業の一環で、発電した電力は固定価格買取制度を通じて関西電力に売電する。
メガソーラーを建設した埋立地は大阪湾に面している。企業庁が産業用地として1990年代に開発した分譲地だが、工場の誘致が計画どおりに進まず、空き地の状態だった。同じ埋立地には企業庁の公募によって大阪の民間企業が7MWのメガソーラーを2014年3月に稼働させている(図2)。2つのメガソーラーを合わせると2800世帯分の電力になり、淡路市の総世帯数(約2万世帯)の14%をカバーすることができる。
関連記事
- 太陽光や風力から潮流発電まで、エネルギーが持続する「環境未来島」へ
エネルギー列島2014年版(28)兵庫 - ダムの南向き斜面で太陽光発電、6900枚のパネルを並べてメガソーラーに
兵庫県の企業庁が530世帯分の電力を供給 - 島民が4億円を出資した太陽光発電所、300世帯分の電力を供給開始
瀬戸内海に浮かぶ淡路島の北端に完成 - 阪神の埋立地を支えた淡路島、30MWの太陽光発電所が再生
農地や住宅地として使いにくい土地に建設 - 「ダム」の新しい用途を開拓、ひと味違う兵庫県の発電事業
10カ所の所有地に太陽光発電所
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.