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エアコンに「はやぶさ」の電力制御、家庭のピークカットに生かす:省エネ機器
ダイキン工業は家庭用のエアコンにJAXAが開発した電力制御の技術を組み込んでピークカットの実証プロジェクトを開始する。小惑星探査機の「はやぶさ」に搭載した技術で、家電機器のリモコンに使われている赤外線通信を利用して電力の使用量を抑制することができる。
「はやぶさ」の電力制御方法は機器同士が情報をやりとりしながら、個々に最適な運転状態を判断して電力の使用量を抑制できる点が特徴である。分散型の処理方式をとることで、一部の機器の故障や追加・削除の影響を受けることなく、状況に応じてリアルタイムに機器の運転状態を制御して電力の使用量を抑えることができる。
この電力制御技術を家電機器に応用することを目的に、はやぶさを開発したJAXA(宇宙航空研究開発機構)がメーカーに無償で仕様を提供している。家電機器のリモコンに使われている赤外線通信をベースに、家庭内の配電盤から取得した電力使用量のデータをもとに機器間で情報を交換する仕組みである(図1)。
ダイキン工業はJAXAの仕様をもとに、家庭用のエアコンのテストモデルを開発して実用性を検証する計画だ。エアコンは夏の昼間などに電力の需要を押し上げて地域の需給状況を厳しくする大きな要因になる。はやぶさの電力制御方式を応用することで、家庭内の需要のピークを自動的に抑制して需給状況を改善する効果が期待できる。
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