新潟最大のメガソーラーで1万6000世帯以上に電力供給、地域経済や防犯にも貢献:自然エネルギー
オリックスが新潟市内で最大規模となるメガソーラーの建設を開始する。最大出力は54.6MWで、1万6000世帯以上に電力供給を行う予定だ。同事業による雇用創出に加え、防犯灯や防犯カメラを設置して治安強化を目指すなど地域社会への貢献も推進していく。
オリックスは新潟市西区で、県内最大規模となる最大出力54.6MW(メガワット)のメガソーラー「新潟四ツ郷大規模太陽光発電所」(仮称)の建設を2015年6月から開始する(図1)。運転開始時期は2018年6月を見込む。事業用地面積は約76万8000平方メートルで、パネル枚数は20万5920枚。年間予想発電量は、6035万3300kWh(キロワットアワー)を予定しており、これは一般家庭約1万6765世帯分の年間消費電力に相当(初年度販売ベース)する。
オリックスでは今回のメガソーラーの建設に当たり、太陽光発電所を一望しながら再生可能エネルギーについて学習できる展望スペースを整備する(図2)。また、事業地の周辺道路を整備するとともに、防犯灯や防犯カメラを設置して地域の治安強化への貢献を目指す。さらに、地元企業へ建設・造成工事などの一部を発注し、運転開始後は保守・管理の一部を委託することなどにより雇用の創出に貢献する他、地域活動の活性化のため、地元自治会の活動支援や公民館の環境整備に協力するといった地域貢献策を計画している。
総合リース業、金融業を展開するオリックスは太陽光をはじめ、地熱、木質バイオマスといった再生可能エネルギーによる発電事業、太陽光発電システムの販売事業、電力小売事業、ESCOなどの省エネルギーサービス業、マンション向け電力一括購入サービス、蓄電池のレンタルサービスなどの幅広い領域でエネルギー関連事業に力を注いでいる。
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